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一般質問・代表質問

 

平成12年11月24日 第4回定例会本会議 一般質問
『新世紀の図書館が果たすべき役割とは』

 

(1) 蔵書の充実について
(2) 長期未返却や紛失への対応について
(3) 3駅自由通路上に返却ポストを設けては?
(4) 司書の充実と資質向上について
(5) マルチメディア対応で利便性向上を!
(6) 情報政策として強化すべき機能
(7) 西部図書館移設をまちづくり戦略として位置付けよ!

 

(1) 蔵書の充実について

【島崎義司】 質問に入る前に、本日、我々議員のポストに入っていた庁内報について一言触れさせていただきたいと思います。
 おととい11月22日、市民代表たる私たち市議会の本会議がまさに開催されようという日に、職員労働組合による賃金をめぐるストライキが行われました。私は、今の大変厳しい経済環境の中で、特に中小の民間企業は経営者も身を削る思いで必死の経営努力をし、また、働く立場の方々も苦しい思いをしながらもこの難局を乗り切るために努力をしているところであります。そのような中で今回のストライキというのは、市民感覚からも大きくかけ離れた暴挙としか言えません。言いかえれば我々市民に対しての挑戦であると私は断じざるを得ません。質問通告には載っておりませんが、できれば市長の感想をお聞かせ願えればと思います。
 さて気を取り直しまして、今回は……、(「質問項目からはみ出た質問」と呼ぶ者あり)聞いてください。
 今回は、行政の情報政策の観点から、武蔵野市の図書館の充実について質問をいたします。
 昨年、月刊誌に掲載された、ニューヨーク公共図書館に関するルポから引用しますが、オフィスに一大革命をもたらしたコピー機は、のちのゼロックスの創設者が特許関連の弁護士の頃、膨大な特許の手書き複写にあけくれる日々を過ごす中で、図書館で見つけた物理学者の「電気伝導」に関する論文をヒントに開発されました。
 世界初の飛行機の太平洋線は、パンナムの前身である郵便輸送会社の経営者が、図書館で世界地図を眺めていてハワイとグアムの間にある小さな島を見つけ、ここを給油基地にすれば太平洋を挟んだ往復便を飛ばすことができると考えました。
 雑誌創刊を夢見る貧しい青年は、毎日のように図書館の刊行物室に通い、一流雑誌から選りすぐった記事をポケットサイズに圧縮した雑誌を考案、リーダーズ・ダイジェストが誕生しました。
 また、貧しい時代に図書館に通っては夢を育んだという、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーは、後に自分の成功は図書館のおかげとして、コミュニティーに密着した地域図書館をつくるようにと、ニューヨーク公共図書館を運営するアスター・レノックス・ティルディン財団に、私財520万ドルを寄贈しました。
 文化面でも、著名な作家の多くが無名の頃にここに通い、ベストセラーをものにしていったといいます。
 現在の同図書館は、書籍・写真・版画・地図などコレクションは50世紀分・5000万点におよび、年間予算は240億円、その65%が寄付金によってまかなわれる非営利の民間団体で、年間1200万人が訪れ、3500人のスタッフと2500人のボランティアで運営されております。1996年には、情報テクノロジーを一般市民にも享受してもらい、ビジネス・ベンチャー起業家を全面的に支援するため、「科学・産業・ビジネス図書館」を新たに開設して、専門書籍はもちろん、70台のインターネット利用もできるコンピューターを無料で開放し、電子情報へのアクセス方法からコンピューターの使い方、果ては資金調達方法までアドバイスをしているといいます。
 この図書館が持つ、埋もれた力や才能・発想を引き出す圧倒的資料とバックアップシステムは、空前の好景気に涌く、アメリカの国力の源泉ともなっているといいます。
 もちろん、これを武蔵野市の図書館と比較しようという話ではありません。図書館を取り巻く文化や運営システム自体が違います。ただ、図書館とは、本を借りたり調べ物をしたり、せいぜい便利な生活ツールぐらいに考えられがちですが、それ以上の役割・可能性が図書館にはあるという事です。
 今、日本はかつてない混迷の中にあります。バブル崩壊後、景気は出口の見えない、暗いトンネルの中をさまよいつづけ、小・中・大を問わず企業は倒産・破綻が相次ぎ、終身雇用はもはや確証がありません。さらには、少子化による将来不安、頻発する事件・事故、そして不安定な政治状況など、社会に暗く重い空気が垂れ込め、日本全体が自信を失いかけているように感じます。これらの社会・経済・文化・家庭の変化に伴い、市民はいやおう無くあらゆる場面で「自己判断、自己責任」をせまられる時代となりました。経済的理由による情報格差を埋めるのは、公共の福祉たる行政の重要な課題です。市民が、仕事上・生活上の問題解決のために調査・研究し判断する資料提供の場として、あるいは不安定な時代に豊かな社会生活を送るための自己投資や高度の趣味情報を収集することで新たな発見や発想・活力を生み出す場として、今後、地域で図書館が果たす役割はさらに大きくなると考えます。
 そこで、武蔵野市の図書館の蔵書の充実についてお伺いしたいと思います。
 現在、日本では新刊の書籍が年間約6万点出版されていると言われ、この中には必ずしも図書館が購入しなくてもよいものが多く含まれています。日本には出版社が約4,000社あり、このうちの20%が大手と言われる出版社でシェアの80%を占めております。逆に、その他の80%の中小出版社がシェア20%で専門分野に強みを発揮し、その質で頑張っていると言われております。これらの内容を的確に把握し、膨大な出版物の中から選書していくことは大変な作業と思われますが、図書館の生命とも言えるでしょう。武蔵野市では、平成11年度で新刊、休刊あわせて約2万8,000冊を購入し、蔵書は46万8,000冊を数えます。これは人口15人未満の86市の中で11位となっており、貸出数や予約数においても極めて高いレベルにあることは図書館運営に関係する皆さんの御努力の成果と敬意を表します。ただし、市内には3館ありますので、今後はそれぞれの充実の仕方が課題となろうかと思います。
 そこで、質問の1点目として、本市の中央図書館の床面積は7,500平方メートル、蔵書能力は70万冊であります。これは人口15万人未満の自治体の中では質量ともに最も充実した図書館と言われる浦安市立中央図書館の5,200平方メートル、現有蔵書数67万冊を施設面では大きくしのぎ、おそらく全国トップではないかと思います。しかし、蔵書数においては本市の中央図書館は30万冊となっており、ただ多ければいいというものではありませんが、さらに一層努力をしていただいて、質量ともの充実を期待したいと思います。本市の戦略的な蔵書の充実に対する考えをお伺いしたいと思います。

【川邊重彦教育長】 蔵書の充実についてでございますが、今後は年間2万1,000冊を購入して、10年後には50万冊、20年後には70万冊ということで計画を進めてまいりたい、そういうふう現在は考えております。これは、2万1,000冊というのは、平成2年8月に出されました武蔵野市立中央図書館基本構想策定委員会、学識経験者で構成された委員会でございますが、その基本構想の中で挙げられている数字でありまして、これを目指して努力をしてまいりたいというふうに考えております。

【土屋正忠市長】 まず今の件についてひとまずおわびを申し上げておきたいと存じます。内容についてはまた改めて御報告を申し上げたいと存じますが、22日に違法ストライキが行われました。これらについて納税者の代表者である市議会議員の皆様方が重大な関心を持つことは当然のことと存じます。まず雇用者としてこういった事態に至ったことについておわびを申し上げたいと存じます。
 なお、議会ルールにより通告外の御質問とのことでございますので、そのような議長の御采配でございますので、改めて御要請があればしかるべきところでご報告を申し上げたいと存じます。
 なお、これからも違法ストライキのないようにきちっと指導していきたいと、このように考えております。なお、これらについては、直ちに当日、議長のところに行っておわびを申し上げたわけであります。とりわけ議会の初日ということもあり、この点については深く議長に対しておわびを申し上げた次第でございますので、何とぞよろしくお願いいたしたいと存じます。


  (2) 長期未返却や紛失への対応について

【島崎義司】 貸出図書の長期未返却や紛失が多いように見受けられます。先日、私も調べもののために図書館に行きまして8点ほど在庫の照会をカウンターしてもらいました。それだけでも3点が行方不明、もしくは長期未返却となっておりました。把握している現況はどうなっているのでしょうか。また、そのような場合、借りた人への対応や紛失した本の補充などはどのように行っているのでしょうか、お伺いいたします。

【川邊重彦教育長】 長期未返却、あるいは紛失、それに対する本の補充というお尋ねでございます。貸出図書の長期未返却や紛失本の問題は、図書館が最も苦慮している問題の1つでございます。長期の未返却につきましては、期限を1カ月過ぎてもなかなか返却されない、こういうものについては督促状を発送しております。督促状は月に1回ですが、3回までお出しして、なお、現在、月平均、大体督促状1,200通を発送しているわけでありますが、こうして3回督促状を出しても返却がないものについては電話でまた返却をお願いしているところであります。また、特に長期未返却の場合に、ぜひ読みたいというものについてはすぐ期限と同時にお返し願うようなこともお願いをしているわけでありますが、転居された方につきましては転居先を調査するなど、さらに督促をしているわけでありますか、転居先不明という方も少なくないのも実情でございます。
 なお、毎年行っております特別整理期間の在庫調査によりますと、電算上、貸し出されていないのに本がない、いわゆる不明本につきましては、平成11年度の場合は、中央図書館では3,098冊、西部図書館では905冊、吉祥寺図書館では2,036冊でございます。なお、紛失した中には全集の一部であるとか、例えば、古典文学が全部中世のをそろえている中の1冊がないとか、そういう貴重本については改めて購入をして補充をするということで努力をしているところでございます。
 借りた本を紛失した方については、図書館規則第16条によりまして同一の本を買っていただいて弁償していただく、こういうことでお願いをしております。なお、同一の本が絶版、品切れで入手できない場合は、図書館が指定する類書、ほぼ同等の金額のもので、その本で弁償をしていただいているところでございます。




  (3) 3駅自由通路上に返却ポストを設けては?

【島崎義司】 本の返却方法についてですが、本を借りるときは読んだり調べたりという目的がありますので、進んで図書館に足を運びます。しかし、それらの目的が達成されてしまうと本を返すという作業がおっくうになってしまうというのは人間の心理としては理解できる面もあります。現在、返却場所は図書館3館と市民会館の計4カ所となっておりますが、未返却や紛失の防止、あるいは返却の手軽さによりさらに図書館利用を促進するという観点で、市民の生活動線上、例えば3駅の自由通路上に返却ポストを設けるのも一案かと思います。考えてみてはいかがでしょうか。

【川邊重彦教育長】 駅前の返却ポストの設置についてのお尋ねでございますが、これまでも検討した経緯はございます。その当時の検討では、ポスト3カ所分及び集配委託料等を含めますと初年度で約500万、そして、経常経費も200万ほどかかるという問題と、それから、現在、1日の平均返却本は4,500冊ということでありますので、他市の例から見ますと、他市でそういう試みをしているところがあるわけでありますが、大体返却冊数の25%が駅前ポストに返却される、こういうことを本市で試算をいたしますと1日平均1,125冊が駅前ポストに返却される、こういう勘定になるわけでありまして、3駅ですと約400冊近い本が駅頭で返却されるということになります。ポストから多いときにはあふれるという心配もございますし、また、費用対効果をはじめ、予想されるさまざまな問題について、いたずらをされるとか別なものを放り込まれるとか、そういうことの問題も今後検討してまいりたいと存じております。

【島崎義司】 蔵書の充実の中の返却ポストについてなんですけれども、今、3駅にポストを設置すると毎日400冊、平均約400冊で年間500万円の経費がかかってしまうということだったんですが、現在、各図書館で本を移送したりするサービスをされておりますよね。新たにそれを別に設けると500万円かかるのか、それとも、今の移送サービスの中でこれを取り込んでも500万円かかってしまうのかというのを1点お聞きしておきたいと思います。

【川邊重彦教育長】 図書館の返却口、あるいは、もう一つは市民会館でありますが、主に時間外か、あるいは休館日に返却されるということであります。しかし、駅に返却口を置くということになれば常時入ってくる。その状態がどういうふうに集中するのか、あるいは分散するのか。そういうことで非常に算定というのは難しいわけでありますが、これまでの集配の委託に若干上乗せすればできるのか、あるいは新たに3駅を集めて歩くというようなルートで委託をしなければいけないか、そういうことでも差があるわけでありまして、およそそのぐらいかかるかなという現在でのまだ机上での推計ということでありますので、その程度でお許し願いたいと思います。



(4) 司書の充実と資質向上について

【島崎義司】 次に、本市の図書館の司書の充実について伺います。
 図書館員の仕事は、膨大な図書を的確に整理、保管し、新書の情報収集及び選定受け入れを行い、コンピューターによって管理すると同時に市民の要望する図書のレファレンスや情報ニーズに速やかに対処することと考えます。また、多くの資料を駆使して住民の希望や質問、資料要求にこたえるために資料の中身を知り、積極的に活用していくことも重要であります。図書館法に定められる司書とは、この判断、処理能力を国が認定、保証する資格であり、図書館の効率効果的な運営には欠かせない存在であります。そこで、本市の専任職員中の司書の人数を平成11年度で隣接する自治体と比較いたしますと、三鷹市は専任職員37名中司書が12名、32.4%。小金井市は22名中7名、31.8%。田無市は19名中11名、57.9%。保谷市は24名中19名、79.2%。練馬区は160名中37名、23.1%。杉並区は157名中62名、39.5%に対しまして、武蔵野市は33名中8名、24.2%となっておりました。なお、平成12年度には3名増員され、在は11名、33.3%となっていると聞いております。
 質問の1点目として、これまで述べたように、図書館業務の専門性や今後のあるべき姿を考えると、司書の充実は重要な課題であります。本市の今後の司書の採用や専任職員の司書資格の取得支援など、どのように考えているのかお伺いしたいと思います。
 2点目として、図書館先進国アメリカでは、インターネット接続により多彩な情報収集を可能とし、他の図書館や大学、あるいはユネスコが行う世界の記憶プロジェクトなど、他の機関と連携してデジタルライブラリーの構築を行うなど、さまざまな情報資源を統一されたインターフェースで利用できる電子図書館環境の構築が主流となっております。日本でも岡山県など、この分野では先進的な自治体によって既に取り組まれており、図書館を取り巻く状況は刻々と変化しております。現在、司書の資格を既に持っていたとしても専任職員の図書館の高度情報活用に対する知識の習得は重要と考えます。これら新時代への対応や職員の資質向上について、本市の図書館は現在どのような取り組みをしているのか、お伺いしたいと思います。

【川邊重彦教育長】 司書の配置につきましては、また市長のほうから御答弁があると思いますが、2番目の高度情報活用に対する研修の問題でございますが、極めて重要であるというふうに認識をしております。これまでも図書館員を、国立国会図書館、電子図書館実験への研修視察に派遣をしたり、日本図書館協議会や東京都の主催する電子図書館関係の講座、研修等にはできるだけ参加をさせるなど、知識の習得に努めさせているところでございますが、今後とも重視をしてまいりたいというふうに考えております。

【土屋正忠市長】 御質問の中で司書についてでございますけれども、図書館の職員は教育委員会配属の職員でありますが、全体的な雇用につきましては市長のほうで一括をして雇用政策をとっておりますので、私のほうからお答え申し上げたいと存じます。
 現在、本市では、司書資格を取得している者が31名おりまして、そのうち11名が図書館に配属をされております。実は、私が市長になる前には、司書の数は全体で10名を切っておりまして、その中で管理職になった者とか、あるいは事実上、体調を崩したりした者、そういった者をあわせるともう五、六名しか司書資格の該当者がおりませんでした。そこで、図書館は市民サービスの基本的なものの一つであると、このように考えて司書を思い切って採用することといたしました。昭和62年には11名の司書、現在31名中の11名の司書を昭和62年に採用したわけであります。しかしながら、司書は図書館の司書だけやっておりますと、いわゆる司書病と言われるような、長い間言われているわけでございますが、若いときから司書になってだあっと図書館にいると、図書館の中だけの世界を持ってしまう、こういうことが言われており、さまざまな弊害も指摘されているところでございますから、私どもとしては幅広くさまざまな経験をしてもらう、その中で、幅広い視野を持った中でなおかつ図書館に配属する、こういうふうな人事政策をとっているところでございます。こういったことでございますので、今後とも御意見を参考にしながら、また、教育委員会と諮りながら、配属する司書の数については今後とも前向きに検討していきたいと考えております。
 なお、司書資格の取得についても、おおむね2年に1名、図書館情報大学、これは国立の筑波にあるわけでございますが、図書館情報大学に派遣をして資格取得についての支援を行っているわけでございますが、これはたしか1カ月ぐらいでしたかね、集中的にやる。もっと長いのかな。3カ月だったですかね。非常に長い集中的な図書館学についてのあれがありますが、これらについて積極的に支援していきたい、このように考えているところでございます。おかげさまで、施設というのは思い切ってつくるときにつくっておかないとできないものでございますので、思い切ってつくった結果、今はどの分野、貸出冊数、そのほかさまざまなどの分野をとってみても三多摩でトップクラスの、全国でもトップクラスの水準である、このように考えているところでございます。

【島崎義司】 司書についてなんですけれども、現在、全職員の中で31名の司書の方がいるということで、そのうちの12名を現在は配置しているということで、それはよく了解できるんですけれども、ただ、やはり司書というのは、私が先ほど質問したとおり、非常に専門性の高い資質の職業でもありますので、一定期間離れてしまうと、長い期間離れてしまうとその分野にうとくなってしまうというところもあるので、なるべく31名の方をうまく回転させて、できれば50%を超えるような形で司書を配置してもらうようにお願いできればと思います。

【土屋正忠市長】 司書につきましては教育委員会と相諮って御趣旨の発言が生かせるようにいたしたいと思っております。したがって、あくまでも司書資格を持つ者については、言ってみれば、例えば武蔵野市役所に30年とか35年とかいるとすれば、そのうちの半分ぐらいは図書館業務に携わるというようなことを含めて人事配置の上で配慮していきたい、このように考えております。



  (5) マルチメディア対応で利便性向上を!

【島崎義司】 次に、利便性の向上に欠かせないニューメディアへの対応について、要望を込めて質問をいたします。
 武蔵野市の図書館は、平日夜間も開館しており、また、10月9日からは3館同時に祝日開館をスタートさせるなど、利便性は着実に向上しております。今後は市民が自宅や会社のインターネットから図書館の蔵書を検索できる機能や、それを通じて予約リクエストができる機能を付加したり、さらには、図書館で得ることのできなかった情報を図書館内でもっと深く探求できるようにホームページを閲覧するためのインターネット利用や、先ほど例として挙げたデジタルライブラリーの開設など、21世紀型図書館としてニューメディアへの対応の充実が望まれていると考えます。この課題をどうとらえ、どう取り組んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。

【川邊重彦教育長】 ニューメディアへの対応についてのお尋ねであります。インターネットから図書館蔵書検索機能、あるいは予約、リクエスト等の機能、新刊書の内容の紹介の機能の附加、あるいは図書館内でのホームページ閲覧サービスなど、いろいろ検討を進めているところでございます。できれば図書検索、あるいは新刊内容紹介等が大変要望も多いということでありますので、そういうインターネット化について少しずつ手がけてまいりたいというふうに考えているところであります。




  (6) 情報政策として強化すべき機能

【島崎義司】 次に、情報政策の観点から、強化すべき機能について質問いたします。
 地方分権時代を迎え、自治体の自己決定権が拡大しましたが、それはすなわち政策決定について、行政や議員はもとより、住民も責任が増し、地域のまちづくりに無責任ではいられなくなったということでもあります。議員や住民が自己決定、自己責任を担うに当たっては、行政関連の情報や付随する必要不可欠な資料の提供など、図書館が果たしていくべき役割は重要であると考えます。住民や議員がみずから政策能力を高め、より高度な自治に参画していくためには、分館単位でも適切な行政関連資料の整理提供の充実が欠かせません。私自身、調べ物をするために西部図書館に行くことがありますが、他市との比較など、統計資料の面で用が足りないことがよくあります。もとより分館に中央図書館と同じ機能すべてを求めるものではありませんが、分館単位でも、特に全国都市財政年報や東京都区市町村年報のように、その1冊で全国や東京都内の自治体の状況がスピーディーにわかるような基本的な統計資料が各分野にわたってあると思います。何が必要で何が必要でないかという選別は、スペースの関係もあり、難しいこととは思いますが、分館単位での行政資料の適切な配備についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

【川邊重彦教育長】 情報関連の資料の充実ということでございますが、極めて大切な図書館資料として位置づけておりますが、分館の場合、スペースや利用頻度、他のさまざまな分野の資料を求める声が高いということから網羅的に収集するというのは非常に困難な実情であります。しかし、各分野の基本的な統計資料につきましては御指摘をいただいたとおりでありまして、随時見直しを行い、今後とも充実に努めてまいりたいというふうに考えております。




  (7) 西部図書館移設をまちづくり戦略として位置付けよ!

【島崎義司】 最後に、西部図書館の移設について、これも要望を込めて質問いたします。
 まだ正式に決まっていないことではありますが、市長の施政方針にも明記され、私を含めて多数の議員からの質問にも答弁で明言している農水省跡地への西部図書館の移設を地域活性化の観点から私は大いに期待したいと思います。例えば、滋賀県八日市市の図書館の場合、まちの中心地のかつてはにぎやかだった商店街が大型スーパーやコンビニの進出で一時危機的状況になっていたところを、市がこの地に2,300平方メートルの本格的な図書館を開設したことをきっかけに、まちに人が戻り初め、さらにさまざまな利用促進策を打ったことで、図書館に行ったついでに買い物へという住民が次第にふえて活況を取り戻していったという事例が本に紹介されておりました。本市とは地理的条件は違うにせよ、まちの吸引力を引き出す手法としては注目に値すると思います。
 このような観点から西部図書館の移設を、分館をただ移転するだけというのでなく、地域活性化政策としてとらえ、ある程度充実した施設とするべきと考えます。行政では、西部図書館移設をどのように位置づけているのか、お考えを伺いたいと思います。
 21世紀を間近に控え、社会は急速に変化しつつあります。生活に必要な基礎的施設をインフラと呼びますが、この変化の時代に対応するには個人の知識を全面的にバックアップし、眠れる人材を支援して社会に還元できるような知識インフラとして、図書館を今、戦略的に活用するシステムづくりが必要と考えます。武蔵野市はそれができる土台を既にぜいたくなほどに備えているのであります。
 以上で私の質問を終わります。
 御答弁のほどよろしくお願いいたします。

【土屋正忠市長】 これはたびたび西部図書館が、市域とすれば西の外れにあるということから、駅中心の図書館にしてほしいと、こういう御要請が議会からも、また、地域住民の方からも出ているわけでございます。とりわけ吉祥寺図書館を開館して以来、やはり駅の近くの便利なところのまち中の図書館、こういう新しい図書館文化が武蔵野から育っていったわけでございますけれども、こういうことを念頭に置いて駅の近辺に、利用しやすいところに図書館を配置したいと、こう考えて、農水省倉庫跡地にできる建物の中に図書館を配置したいと、このように考えているところでございます。
 これらの構想、これは従来からも特別委員会等でもそのように申し上げてきているところでございますが、これらの全体構想の中でどうあるべきかを考えていきたいと、このように考えております。
 個別的なまだ案件の中には立ち入っておりませんので、現段階ではその程度のお答えといたしたいと思います。よろしく。

【島崎義司】 農水省跡地については、これについてもできればというか、農水省跡地に西部図書館を持ってきたいという心強い御発言で非常にありがたいと思います。ぜひこれを、先ほど申し上げましたとおり、地域活性化につなげるために吉祥寺図書館のように、ある程度大規模なものにしていただいて内容の充実した分館にしていただきたいということを要望したいと思います。

【土屋正忠市長】 西部図書館につきましては、地区図書館ということでございますので、我々といたしましては1,500から2,000の規模、ちょうど吉祥寺図書館が1,655平米でありますので、その程度のことは念頭において、今後、鉄道対策・農水省跡地利用特別委員会の中で問題を議論していきたい、このように考えております。

 

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