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一般質問・代表質問

 

平成16年 6月11日 第2回定例会本会議 一般質問
『本市の公教育を取りまく諸課題』について
~道徳教育の推進、信頼される公立学校の構築、境幼稚園の今後等について~

 

▽ 道徳教育の推進について
(1) 「心のノート」の学校・子ども・家庭間での具体的な活用方法は?
▽ 公立学校離れの現状とその原因と対策について
(1) 市内公立小中学校への学区ごとの就学率は?
(2) 公立学校離れの原因をどのように分析しているのか?
(3) 公立学校離れ防止対策ならびに公立学校の魅力アップとそのPRへの取り組みは?
▽ 学力調査の活用と、教員の指導力向上について
(1) 本市独自で行なう学力調査を、公立学校の信頼性回復の意味で公表すべき!
(2) 学力調査の結果及びその分析をつうじて教員の指導力向上に活用!
▽ 境幼稚園について
(1) 議会での議論や父兄からの手紙等を受けて、境幼稚園の今後についてどう考えているか?

 

▽ 道徳教育の推進について

【島崎義司】 その映像は、まえぶれもなく突然、自宅のテレビ画面いっぱいに現れ、大音量の音楽とともに、「今度は戦争だ。」というテロップが浮かび上がり、武装兵を従えた人物、これが教師だそうですが、「人の命は平等なんかじゃありません。人生には、勝ち組と負け組の2つしかありません。負け組みは用がないので死んでもらいます。」と宣言、生徒たちに、反政府テロリストと断定した主人公生徒の抹殺を命じ、参加を拒否したものはその場で射殺、その後、凄惨で生々しい生徒同士の戦闘・殺戮シーンが1分以上にわたって続きます。
 これは、平成12年の暮れに公開され、中学生同士による殺人ゲームという内容が国会でも問題視されて、話題となった、R15指定の映画「バトル・ロワイアル」の続編で、昨年夏に公開された「バトル・ロワイアルⅡ」のテレビで流れていた予告編でしたが、私は、子どもたちと一緒にテレビを見ていて、コマーシャルのあいだに、突然このようなシーンが映し出されて驚いたと同時に、映画の宣伝とはわかっていても、子ども同士による戦闘・殺戮シーンを、公共の電波で繰り返し垂れ流していたことには、強い違和感を覚えざるを得ませんでした。
 近年、凶悪犯罪の低年齢化はますます深刻化しています。警察庁が発表した平成15年の少年非行等の概要では、昨年6月から7月にかけて立て続けに起きた、沖縄県での中学生集団リンチ殺害死体遺棄事件や、長崎市での幼児誘拐殺害事件、また、その直後に都内で発生した小学生少女4人の誘拐監禁事件など、加害者及び被害者の一層の低年齢化が進み、犯罪全体としても、刑法犯少年の同年齢層1,000人当たりの検挙人員は17,5人という、過去10年間で最悪の値を示しました。
 このような中、6月1日に発生した長崎県佐世保市での小学六年生女子児童同級生殺害事件は、小学生の、しかも女の子が、殺意を持って、極めて残忍な方法で友達を殺害したという意味で、衝撃的な事件でありました。
 加害女児の犯行の動機については、これまでの報道が伝えるところによると、事件の引き金となったといわれるインターネット上での彼女らのチャットの会話内容に、「うぜー」「デブス」「下品な愚民」など、とても女の子とは思えない、醜い言葉が羅列され、パソコンという機器を通すことで、面と向かっては言いにくい“罵りの言葉”が憎悪を増幅させていったとの見方をしているものもありました。
 しかし一方で、冒頭に取り上げた映画「バトル・ロワイアル」に、加害女児が熱中していたという報道もあり、映画には、事件と酷似した殺害場面が描かれており、事件への影響が指摘されておりました。同シーンはコミック版にも描かれており、さらに、報道では、加害女児は今年5月、自身のホームページに、映画に沿った内容で同じクラスの中学生同士が殺し合うという内容の、「BATTLE ROYALE ― 囁(ささや)き」と題した物語を書き、事件の約1カ月前、加害少女が佐世保市内のレンタルビデオ店で、15歳未満には貸し出し禁止だった「バトル・ロワイアルⅡ」のDVDを加害少女が姉の会員カードを使って借りていたこと、小説も図書館で借りていたことなどもわかりました。
 高度情報化社会の進展にともなって広がる仮想・空想の世界、そこに浸りきる子どもたちとそれを抑制・管理することを躊躇する大人たち。近年の、行き過ぎた個の尊重や権利教育、家庭における躾力不足は、言葉の乱れや心の闇をさらに低年齢化させ、進む少子化も人間関係の希薄化に一層拍車をかけています。現代社会における家族関係の変化、子どもたちと大人たちの人間関係の変質に、強い危機感を感じずにはいられません。
社会の高度化は常に、交通事故や公害問題といった弊害を伴ってきましたが、文明社会に生きる人類にとっては、その克服は永遠の課題といえます。パソコンについても、その普及が、判断力の未成熟な小学生にまで及べば弊害が生じるのは自明の理で、これまで社会がさまざまな問題を乗り越えてきた、あるいはその努力をしているように、言葉の荒廃や、仮想と現実の区別など、パソコンの弊害についても克服していかなければなりません。
 今回、事件に関連したテレビでのインタビューでは、深夜から朝方までチャットに興じているという子どもたちの姿が顔を隠して映し出されていましたが、親や教師は、これまで以上に子どもたちとの会話を増やし、子どもたちをチャットのような「密室」から、生身の人間の世界に引き戻す努力が必要です。さらに大事なことは、家庭と学校が相連携して、「心の教育」、すなわち道徳心や倫理観を子どもたちにしっかりと教えることだと考えます。

(1) 「心のノート」の学校・子ども・家庭間での具体的な活用方法は?

【島崎義司】 「心の教育」に関連して、学校と家庭での活用が奨められている道徳教育の副読本、「心のノート」についてお伺いしたいと思います。
 いま、国民全体が漠とした不安な状態にいると考えます。これは、価値意識が多様化しすぎていると同時に、行き過ぎた個の尊重や権利・自由意識重視の教育が、社会秩序意識を希薄化させていることにも起因しているように思います。国民が安心して生活していくには、基本的な価値について共通の価値意識をしっかりと育てる教育がなされていかなければなりません。「心のノート」をもとに,基本的な道徳的価値については、共通した価値意識を養っていく。それが、精神的にも安定した日本人をつくっていくことへとつながっていくのだと思います。
 文部科学省は、この「心のノート」を平成14年から全国の小・中学生に配布し、学校の道徳授業で、
(1)として、望ましい生活習慣を身に付け、善悪を区別し、自己の向上を図ること、
(2)として、礼儀正しく、思いやりをもち、互いに励まし、それぞれの個性や立場を尊重すること、
(3)として、自然を愛し、崇高なものへの感動や畏敬の念を持ち、自他の生命を尊重すること、
(4)として、学校や地域など社会集団の中での役割や責任を自覚し、法やきまりを守り、国や郷土を愛し発展に努め、世界平和や人類の福祉に貢献すること、などを学び、それらについて、自分の考えたことを書きとめたり、友達や先生、保護者と話し合うという形で活用することを奨めております。
 そこで、本市におけるこの「心のノート」の、小・中学校での授業での扱われ方、及び、学校・子ども・家庭間での具体的な活用方法をお示し願いたいと存じます。

【川邊重彦教育長】 心のノートの活用でございます。御指摘のとおり、道徳の授業を中心にした道徳教育の大事さということが痛感されるわけであります。これは、配布されて以来、まだ数年を経ていないわけでありまして、必ずしも全体として十分に使いこなしているかどうかと、こういう問題はあるわけであります。しかし、多くの議員の皆さんにおかれましても、道徳の授業の公開あるいは地域懇談会にも御出席いただいて、恐らく道徳の副読本と関連させながら、心のノートを活用した道徳の授業もごらんいただけたかというふうに思っております。
 一つの舞台としては、道徳の時間で、市は公費で副読本を各学校が選定して、それを無償配布しているわけでありますけれども、それが主たる教材になって、適宜、その主題と結びついた心のノートの部分を活用すると。できるだけ活用を図っていくということに重点を置いているわけであります。しかし、この編集の目的が、道徳の授業にかかわらず、学校での朝の学級での指導、帰りの学級での指導あるいは学級会活動、その他社会科の時間、さまざまな場面で関連して人間の生き方として心のノートにも触れながら学習するような構成になっているわけであります。とりわけ家庭でも記入し、親子で話し合う、そういう手がかりとしても編集されているところであります。そういう意味では、家庭でぜひこのページで話題にして話し合ってみようと。そして、必要なところを書き込んでみよう、こういう課題をもう少し与えてニ庭に投げかけていくということが、この活用の中では一番まだまだ熟していないところかなと、こういうふうに思っているわけであります。したがいまして、今後、保護者会等の場でも、あるいは道徳授業や地域懇談会の中でも、地域の方々と保護者と、それから先生が心のノートのある部分を開きながら、何か話題にして話し合うというような活用の仕方、この辺が一番重要かなというふうに考えております。
 なかなかよく編集できている内容だというふうに思いますし、教師用の指導書等についても、各項目、各項目でどんな活用の仕方があるかというような例示も懇切丁寧にありますので、学校の中でも学年や学級担任によって活用の度合いが違うという、そういう点のギャップを埋めていくという努力もしつつ、家庭との連携でもう少し活用の工夫を、努力をすることが必要な状況、こういうふうに認識しております。

【島崎義司】 非常にわかりやすい、そして現在の課題やその対応についてもさまざまなことを考えていただいているということがわかる御答弁でありました。ありがとうございます。その中で、ちょっと事実関係と意見だけ申し上げておきたいと思うんですけれども、また質問という形式になったらお答えいただきたいと思うんですが。
 まず、道徳教育の心のノートは平成14年から使われ始めたということで、実は私の近くというか、私の娘も小学校に通っておりまして、この心のノート、どういうふうに使われているんだいということで話を聞きましたら、最初、知らないって言っていたんですね。でも、これを見せたら、ああということで、どこ習ったと言ったら、今、小学校2年生の1学期ですから、1年半とは言いませんけれども、1年とちょっとということなんですが。この中の2項目習ったと。もちろん14年から使われ始めたものでありますし、学校の中でまだ使われ方というのが定まっていないということもわかるんですけれども、先ほど質問の冒頭にも申し上げましたように、さまざまな学校を取り巻く課題というのがだんだん深刻化している現状もありますので、先ほど前の議員も道徳心とか公共心とか、やっていいこと悪いこと、物事の善悪、是非、こういったものをきちんと教えていくべきであるというのは私も全く同様でりまして。
 ただ、我々大人がどういうことを教えたらいいのかというのがわからないという状況もあると思うんです。そんな中で、こういう心のノートという非常にいろいろ、低学年においては漫画なんかも入ってわかりやすい、しかも順序立てて、筋立てて、道徳について低学年は低学年なりに、上がっていくごとにそれなりの高度なものにということで、順序立ててよくできておりますので、これをぜひ活用していただきたい。活用していきたいというお言葉でしたが、ぜひその辺の決意をもうちょっと強くいただければなと思っております。
 これ、それぞれの項目ごとというか、それぞれ必要な項目については、家の方と話し合ってみようというようなことも書いてあります。自分の子どもの話で恐縮ですが、これを、ああ、あったねという感じで手にとってくれて、手にとったら全部一気に読んじゃう、それぐらいおもしろい教科書というか、副読本だと思いますので、ぜひこれを活用していただきたいなと思っております。これを大人が見ることによって、大人も学校でどんな道徳教育がなされているのか、それをもって道徳に関する話し合い、地域懇談会などでも総合的な道徳の観点からいろいろな話し合いができると思うんですね。そのときの授業だけ見たら、例えば先週やられた地元の道徳の授業では、自分のこと大好きとか、ホットライン・Sとかいうのもあるんですけれども、もちろんこれはこれで重要なんですが、これだけのことで話し合いって、なかなかできづらいものもあると思うんですね。やはり総合的にどんなことをやっているのか、こういったことをぜひこの心のノートを活用して、家庭と学校と子どもの連絡というか、きずなにしていければなというふうに思っておりますので、何かありましたら、またお答えいただきたいと思います。

【川邊重彦教育長】 1番目の心のノートの活用ということであります。先ほど申し上げましたように、まず学校での活用をどうするかということも再度確かめつつ、有効な活用を目指していきたいというのと同時に、やはり家庭でも、例えばこれは3、4年生ですけれども、今の暮らしをつくってくれたお年寄りたちと言って、おじいちゃん、おばあちゃんがどうしていたのか、自分のおじいちゃん、おばあちゃんはどんなことを社会でやっていたのかとか、いろいろ書く欄があって、こんなことを、例えばうちへ帰ってやってみよう。あるいは、私たちの成長を温かく見てくれる家族ということで、私が生まれたとき、私がけがをしたとき、私をしかるとき、私が小学校1年生に入学したとき、こんなことを思い出しながら家庭で話し合うというような、そして記載をするという、そんなことも具体的に、例えば学年だより、学級だよりで、今週はこういうことで心のノートを持ち帰らせますので、ぜひお話し合いくださいという呼びかけもしながら、有効活用ができるようにというような働きかけを工夫していくよう、学校にも十分働きかけていきたいというふうに思っております。


▽ 公立学校離れの現状とその原因と対策について

(1) 市内公立小中学校への学区ごとの就学率は?

【島崎義司】 つぎに、本市における公立学校離れの現状、並びにその原因と対策についてお伺いいたします。
 近年、小・中学生の受験志向は全国的な動きとなっており、首都圏模試や大手進学塾の統計では、中学校の受験率は過去5年間で2%以上の上昇が見られております。本市では、その傾向はさらに顕著で、小学校で約13%、中学校で約35%の市内児童・生徒が武蔵野市立の学校以外の学校を選択していると聞いております。
この背景には、市内及び近隣に私立学校が多いという地理・地域的な特性はあるものの、やはり、学校週5日制の導入と新学習指導要領によるカリキュラムの大幅削減、それに伴う学力低下への懸念、相次ぐ指導力不足教員に関する報道、中学校におけるスポーツクラブ活動の不安定感なども影響している面は否定できず、セカンドスクールや音楽活動など、市内公立学校の特長、友人関係や安全面など地域的なメリットは、公私の学校選択の重要な基準にはなりえていないのが実情と考えます。
 そこで、1点目として、市内公立の小学校並びに中学校への、学区ごとの最新の就学率をお知らせ願いたいと存じます。

(2) 公立学校離れの原因をどのように分析しているのか?

【島崎義司】 2点目として、教育委員会としては、この公立学校離れの原因をどのように分析しているのでしょうか、お伺いいたします。

【川邊重彦教育長】 私立学校への就学が非常にふえていると、こういう御質問であります。
 第1点が私立への就学ということでありますが、平成16年度の国立・私立と、一緒に公立以外ということで分類しておりますので、国立の付属、私立の学校へ入学した児童生徒の割合は、小学校では新入生のうちの11%、中学生では約31%というふうになっております。また、これを平成7年度と比べますと、小学校では約10%、中学校でも27%ですので、この10年間で国立・私立の学校に入学した児童生徒の割合は、小学校では約1ポイントの増、中学校では約4ポイントの増というふうになっておりまして、中学校がその増加率が高いと、こういうことであります。
 ただ、実数で申し上げますと、国立・私立の中学校へ入学した子どもは、平成7年は335名が国立・私立に行ったわけでありますが、平成16年度は294名ということですから、41名の減になっているわけです。これは、全体として少子化の傾向と重なっていると。したがって、公立も下がっていると、こういうことであります。また、学区別で大まかで恐縮でありますが、東西に武蔵野の地区を二分して大きな固まりとして考えますと、西部地区よりは東部地区の小・中学校において国立・私立学校への進学率が高いと、こういう傾向が見られるところであります。
 2番目の原因ということでありますが、大変難しいわけでありますが、ある民間のシンクタンクの調査によりますと、保護者の中学校に対する魅力のポイントでアンケートをとっているわけでありますが、高い順に言いますと、基礎的な学力を徹底的に身につける授業、そういうものを期待している、魅力だと。それから、2番目が学校行事や部活動の充実。それから、少人数指導、ネイティブスピーカーも活用した充実した英語会話の授業、1人1台のパソコンの授業、道徳教育、男女共学、すぐれた進路指導、ボランティア活動の指導などが高い順番であります。
 これらを見ますと、武蔵野市立の中学校において、こういうものについてはかなりの実践を行っていますし、それなりの成果があると。そういう意味では、先進的な活動を進めているわけでありますが、この辺の、もう少しわかりやすく、しかも公立の保護者だけではなくて、国公私立あるいは幼児をお持ちの御家庭も含めて、もう少しPRが足りない面があるのかと、こういう面も私学の就学という選択に影響しているのではないかと、こういう思いもあるわけでございます。

(3) 公立学校離れ防止対策ならびに公立学校の魅力アップとそのPRへの取り組みは?

【島崎義司】 3点目として、地域コミュニティの維持発展という観点からも、なんらかの公立学校離れ防止対策は必要と考えます。今年3月の予算特別委員会では、教育長より「セカンドスクールや盛んな音楽活動に加え、確かな学力をつけるための努力を行っており、公立のよさを広く市民にPRしている。都が行った学力調査では、全都平均よりもすべての教科で学力が上回っている。」とのご答弁があり、学力については、今年2月に実施され、昨日その結果が公表された、東京都による都内公立中学2年生対象の一斉学力テストでの、本市の5教科平均正答率が都内第4位だったという好結果からも証明されましたが、質問の前段に申し上げたように、進学状況としては、前年度に比べて今年度はさらに私学等への進学率がアップしてしまっているという事実があります。そこで、これらの実情を踏まえて、武蔵野市の公立学校の魅力アップとそのPR方法について、今後どのように取り組んでいかれるのか、改めてご見解を伺いたいと思います。

【川邊重彦教育長】 本年、武蔵野市の学校あり方検討委員会の答申が出されて、これを踏まえて身体・言語を重視した教育を進めようと。そして、確かな学力の定着を図ることも含めて、具体的なアクションプランを作成しているところでありまして、これによってより一層魅力が輝くように努力していきたいというふうに思います。その魅力が輝くというのは、子どもが育っているという、そういう内容を高めていくということであります。
 一方、広報に関しては、きょういく武蔵野は年間4回発行しているわけでありますが、これらも、それからセカンドスクールや土曜学校のチラシ、ホームページでも、教育委員会各科の授業だけではなくて、全小・中学校でホームページも立ち上げて、いろいろ紹介しているわけでありますが、何とかもう少し広報媒体の活用を考えようということで、今、教育委員会内部にそのための検討委員会をスタートさせて、現在、抜本的な広報のあり方について検討を始めたところでございます。

【島崎義司】 公立学校離れについては、もうちょっと悲観的にとらえていたんですが、きょうの朝刊でかなり本市の学力レベルというのが高いところにあるというのが本当に明らかになりましたんで、その辺を、それだったらぜひPRして、公立離れの一番の大きな原因って、その学力に対する不安があると思うんですよね。そこの部分をひとつよくPRの材料として使っていただく。また、本市で行う学力調査についても、今度はそれについてはそれぞれの学校の課題とか、そういったものを公表するというのは別にして、内部できちんと検証していく、こういったものにぜひ活用していただきたいなと思っております。

【川邊重彦教育長】 公立離れの原因は学力への不安が大きいんではないか。確かに、5日制を、文部科学省の働きかけもあって、私立でもかなりの学校でやりますと、こういうふ、になっていたんですが、小学校はやっているところが多いんですが、中学校になると5日制はやめたと。本学園は学力向上のために、公立に負けない授業時数を確保してやりますというようなことでPRするというようなことがありましたから、確かにそういう面があるかなというふうに思っています。学力についても、順位が上だとか、ああだとかという、そういう形だけではなくて、中身のある学力を見詰め直し、よいところは評価し、課題は克服していく。しかも、武蔵野は体験教育を重視したセカンドスクールもやる、豊かな心もつくる、情操も豊かにする、学力もやる、こういうバランスのとれた教育を発信していきたいというふうに考えているところであります。


▽ 学力調査の活用と、教員の指導力向上について

(1) 本市独自で行なう学力調査を、公立学校の信頼性回復の意味で公表すべき!

【島崎義司】 つぎに、今年、本市独自で行なうことになった市内公立小・中学生の学力調査の、市民への情報提供方法、および、その調査結果を活用した学校・教員の指導力向上策についてお伺いいたします。
前の質問とも関連しますが、都が行った学力調査で、本市の児童・生徒の学力が全都平均よりもすべての教科で上回っていたという事実については、これまでは市民にはあまりよく知られていなかったのではないかと思いますが、昨日、教科別も含めて全ての自治体の正答率が明らかにされたことは画期的なことだと考えます。本市の学力が高いレベルにあることを、うまく市民にPRできれば、本市の公教育への信頼は着実に上がっていくものと、私は信じております。
そこで、1点目として、今回、本市独自で行なう学力調査についても、武蔵野市の公立学校への信頼回復という観点から、学校ごとや生徒の評価、プライバシー的な面には配慮しつつ、何らかの形で市民に公表すべきと考えますが、これに対するご見解を伺いたいと存じます。

【川邊重彦教育長】 議員の方からは、学力調査の公表ということをもっとすべきだと、こういうお話であります。特に、序列化やプライバシーの面に配慮しつつという御指摘があったのが大変敬服するわけでありますが、これは中央教育審議会でも学力調査の取り扱いということで、その中教審の報告書の中にも、学力調査を行うことは大事だけれども、学校の序列化だとか個人の序列化だとかプライバシーとか、こういう点については教育上、十分配慮する必要があるという指摘もあるわけでありまして、そのとおりだろうと思います。いずれにしても、公費を使って行うわけでありますから、武蔵野市全体が一体どんな達成の状況、学習の状況であるかということは、もちろん市民にお知らせしなければいけませんし、そこにある本市の課題も、そしてそれへの対応、こういうことも含めて公表してまいりたい。その内容については、十分検討していきたいというふうに考えております。

(2) 学力調査の結果及びその分析をつうじて教員の指導力向上に活用!

【島崎義司】 2点目として、文部科学大臣の諮問機関、中央教育審議会では、初等中等教育分科会教育行財政部会の下に、学校の組織運営に関する作業部会を発足させ、教員の指導力向上に向けて、優秀教員の表彰や特別昇給など厚待遇策を検討していると聞いております。もちろん、部活動や進路指導などといった多面的な評価も必要ですが、優秀教員を判断する基準の最も重要な要素は、公立学校本来の役割の根幹を成す、授業力、すなわち学力を確実に向上させたという指導力にこそあるべきだと思います。今年の予算特別委員会の際の質疑では、この本市独自の学力調査の結果により学習到達度に課題のあった学校については、TTの拡大や長期休業中の補習実施もありうるとのご答弁もありましたが、それはそれとして、今回の調査結果及びその分析については、学校ごとの今後の指導方針、教員の指導力向上には、具体的にどのように活かされていくのでしょうか、教育委員会のお考えをお示し願いたいと存じます。

【川邊重彦教育長】 教職員の指導力の向上でありますが、調査は一人一人の学習の定着状況というのはどうなのかということを各教科、観点にわたって細かく把握して、その子どもの持っているよさや課題を明らかにしつつ、そしてまた学習に関する意欲だとか生活の今の状況と学力の状況もクロス集計しますので、そういうところを含めて改善点を明らかにしていくということであります。それを手がかりにして、学校では何としても授業の改善、指導方法の改善をし、子どもへの課題の与え方、それも一層きめ細やかにしていく、こういうことが大事でありますので、何としてもこれまでも授業力を高める学校経営を進めていただきたいということで、さまざまな機会に校長先生方にお願いして、校長先生も年間最低でも2回、すべての教員の授業を初めから終わりまで見て、一定のコメントをしたり助言をするという、そういう機会もつくっているわけであります。教職員が集団として、職員全体で授業を研究し合うということも大事にする。あるいは、教職員の市としての研修の機会も充実してまいりたいと考えているところでございます。


▽ 境幼稚園について

(1) 議会での議論や父兄からの手紙等を受けて、境幼稚園の今後についてどう考えているか?

【島崎義司】 つぎに、境幼稚園の今後についてお伺いいたします。
今年の施政方針で、境幼稚園の新しい経営形態については、教育委員会で検討が終わったとして、幼保一元化施設への移行を暗に示しつつ、その設置の是非は第四期長期計画で検討するとし、2月に出された長計の討議要綱でも、早急に廃止を含めた見直しを行うとの記述がでてきたことから、私は、2月の全員協議会や3月の定例会での代表質問などで、境幼稚園が取り組んできた幼児教育や、地域性を生かした総合的な教育の成果として、卒園した父兄がPTAや青少協など地域活動にも積極的に参加していること、それに対する地域の高い評価があること、少子化という社会状況に直面してその役割や運営は今後どうあるべきかという議論はあってしかるべきだが、30年の歴史の上に立った丁寧かつ慎重な対応が必要不可欠であることなどを申し上げてまいりました。
 私は、これまでの社会状況の変化や少子化傾向という事実、民間幼稚園の経営環境なども考慮すれば、境幼稚園もその経営のあり方などを含めて、時代に合わせて変化していかなければならないことは、十分に理解しております。ただ、地域に育まれてきた同園の重要問題に対する地域の意向把握などは、今後、同園のあり方を考えていくうえで、必要不可欠な作業ではなかろうかと考えます。
これまでの議会での議論や、関係父兄から心のこもった手紙が多数届いているとの市長のお話もありましたが、それらを踏まえて、境幼稚園の今後について、改めて、今、市長はどう考えていらっしゃるのかお伺いしたいと存じます。
 以上、幼児期から小・中学校まで、本市の公教育が直面する当面の課題についてお伺いさせて頂き、私の一般質問とさせていただきます。宜しくお願いいたします。

【土屋正忠市長】 私の方からお答え申し上げておきたいと存じますが、境幼稚園を将来どういうふうなものにしていくかについては、教育委員会の中に、主として教育委員会所管として検討を重ねてきましたが、境幼稚園と境保育園を統合していったらどうかというような趣旨の答申が出されました。これらについては、既に皆さんにお配りしてあるとおりでございます。
 しかし、これらのことが地域に伝わると、地域から極めて哀惜の情といいますか、そういったことを含めて、境幼稚園の果たしてきた役割に対するそれぞれの心のこもった手紙をいただきました。長い間こういう仕事をやっておりますと、一定の運動によるものか、あるいは一人一人の気持ちに即したものかという判断ができるようになるわけでありますが、極めてそれぞれの生活実態に基づいた意見だろうと、これは貴重な意見として受けとめておきたいと存じます。
 とはいえ、時代の変化とともに、永遠にして不滅なものはないわけでありますので、どのような格好で少子化時代を迎えた幼児教育、しかも公立の幼児教育はここだけしかないわけでありますので、こういった特殊性をかんがみて総合的に長期計画の中で判断していかなければならないと、このように考えております。したがって、教育委員会が一定程度の結論を出しましたので、今度は総合調整する立場で、武蔵野市の各諸機関を統合する立場の市長として、今後取り組んでいかなければならないと思っております。
 ただ、よくいろいろ考えてみますと、まだ不確定要素もありまして、一番の不確定要素は園児の数、就学園児の見通しであります。桜堤の都市整備公団が所有する、いわゆる公団住宅がまだ1,000戸、またそれに関連するものを入れますと、1,300戸ぐらいはできるだろうという見通しがあります。さらにかてて加えて、大規模なマンション開発もありますので、こういった推移を見ながら、もう少し慎重に判断した方がいいのかなと思っております。これらのことも状況も御報告しながら、長期計画の策定の中で策定委員の先生方とともに少し突っ込んだ議論をしていきたいと思っております。その過程の中で、また地域の議員としてもいろいろ御意見があったらお寄せいただければと、こんなふうに思っております。

【島崎義司】 境幼稚園についてなんですが、長期計画の中で経営の見直しについては、これは時代的な要請もあってしていかなければならない、これはよくわかっております。ただ、その長期計画の中で検討していくという話の前に、何か境幼稚園はすぐにでも取りつぶされちゃうんじゃないかというような不安の声が結構あるんですよね。この夏場、7月、8月というのは、次の年の就園を控えた子どもがいる家庭では、勝負のときだと思うんですよね。ですから、長期計画で検討していくということは、別にすぐに、来年の募集からやめるということじゃないわけですよね。その辺、もうちょっとはっきりと、当面の近々の対応について明らかにしていただければなと思っております。いかがでしょうか。

【土屋正忠市長】 少し精査して、きちっと早い段階で方針を出していきたいと思っております。

 

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