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一般質問・代表質問

 

平成16年12月 7日 第4回定例会本会議 一般質問
『教科書採択の方針と歴史教育の副教材等』について
~自国や祖先に誇りと尊厳が持てる歴史教育を!~

 

▽ 教科書採択の方針と歴史教育の副教材等について
(1) わが国歴史への愛情等、学習指導要領への準拠をどう考える?
(2) 特定教科書への不当圧力の徹底排除を!
(3) 教科書検定に則らない副読本 各学校での選定基準は?
(4) 学校でのプリントや試験問題等の保管規定制定を!

 

▽ 教科書採択の方針と歴史教育の副教材等について

【島崎義司】 一昨年、財団法人日本青少年研究所が行った日・米・中3カ国の高校生を対象とした高校生未来意識に関する調査によると、自分は他の人々に劣らず、価値のある人間だと思うかとの設問に対し、思うと答えた生徒が、日本では37.6%、アメリカでは89.3%、中国では96.3%でした。また、自分に誇りに思えるようなことはないかとの設問に対しては、ないと答えた生徒が、日本では52.7%、アメリカでは23.8%、中国では22.9%。さらに、自分はだめな人間だと思うことがあるかとの設問には、思うことがあると答えた生徒が、日本では73%、アメリカでは48.3%、中国では36.9%という結果で、日本の高校生の多くが自分の価値を低く考え、誇りや自信を持てず、自己否定的な傾向が極めて強いことが示されました。
 一方、自分に起こったことはすべて自分の責任であると思うかと設問に対しては、思うと答えた生徒が、日本では37.6%、アメリカでは89.3%、中国では96.4%という結果で、日本の高校生は自分の身に起こったことの責任が自分にあるという意識が極めて薄いことも示されておりました。このほか、自分の国に生まれてよかったと思うかとの設問には、非常によかったと思うと答えた生徒が、日本では42.5%、アメリカでは85%、中国では56%。自分の両親の子どもに生まれてよかったと思うかとの設問に対しても、非常によかったと思うと答えた生徒が、日本では43%、アメリカでは69.7%、中国では62.4%という結果で、全体として将来を担う世代の日本人が自信や誇りを持てず、自己責任の意識が薄く、国や両親への愛情も相対的に低いということが言えるものでした。

 私は、日本の高校生にこのような意識をもたらしている根本的な要因は、戦後教育や教科書に起因するところが大きく、特に感受性の強い小・中学校期における社会科の学習が、その後の意識や人間形成に大きな影響を与えていると考えております。

 歴史教育には、先人の足跡を学ぶことによって、父母や祖先、未来につながっている自分を意識し、また公民教育には、社会を構成する家族や学校、地域や社会、国という共同体と自分との関係を学ぶことによって、社会の中での常識を身につけるという重要な役割があります。歴史という縦糸と社会という横糸の中に自分が存在しているということを自覚することで、個と公の心身のバランスが培われていくのです。

 しかし、残念ながら、戦後の我が国の教育では、戦前の日本は諸外国に対して、ひたすら悪いことをしてきたという固定観念だけの教育、そのもととなる教科書がまかり通ってきました。武蔵野市で現在使用している教科書は、前回、教育委員の皆さんが苦労されて選ばれたものであり、尊重すべきものとは存じておりますが、とりわけ近隣諸国との関係や近現代史において、気になる記述が多く目につくことは、この機会に指摘しておかなければなりません。とりわけ、明治以降の近現代史については、極めて不適切と思われる記述が随所に見受けられます。

 例えば、日清戦争については、世界の予想を裏切って日本が勝利とか、次々と欧米列強の植民地と化していくアジア地域の中で、日本がロシア南下を恐れ、国益を守るために1905年に保護国とした韓国での反日運動については、日本に粘り強く抵抗しましたとか、日本の初代総理大臣で韓国併合には反対していた初代韓国統監の伊藤博文公に対しては、愛国者安重根が伊藤博文を暗殺したなどという、どこの国の立場から記述しているのか、極めて不可解な表現が随所に散りばめられているのです。

 日中戦争の項では、科学的・実証的根拠が極めて薄いことから、今でも論争が続く南京事件に関しても、老人、女性、子どもまで含め、無差別に殺害した南京大虐殺とし、注釈には、このときの死者は、数万人、十数万人、30万人と推定されているなどと、何の根拠も示さずに記述しております。

 第2次大戦の項では、戦争と民衆という欄で、戦時下の日本では朝鮮人を強制的に日本に連行し、炭鉱・鉱山などで働かせたとか、敗戦までに日本に連れてこられた朝鮮人はおよそ80万人などという、子どもたちが100%誤解するような記述をしております。
 昭和34年5月に法務省入国管理局が発行した白書、出入国管理とその実態では、在日朝鮮人に関する歴史的経緯について記述され、それによると、当時の朝鮮は、終戦前3,000万人という人口激増状態にあり、特に南朝鮮の農村の過剰人口が鉱工業の未発達な朝鮮内で吸収されないため、労働の場を求めて日本を目指したことが年代と数字を追って示されております。昭和12年7月、シナ事変の勃発で、日本は戦時体制に突入し、翌13年4月には国家総動員法が成立しましたが、この法律は内地の日本人に対するもので、当時、朝鮮は適用外とされておりました。
 その後、14年4月からは、統制募集という名で内地企業による朝鮮人労働者の自由募集が認められ、17年2月からは、官あっせんが始まりましたが、これも強制ではなく、転職も自由でありました。戦局により、19年9月には朝鮮人に対しても徴用が始まりましたが、法的強制力を持つのはこの徴用のみで、徴用を忌避すれば1年以下の懲役または1,000円以下の罰金に処せられましたが、戦時の動員は朝鮮人を含めた日本国民に等しく課せられた国民的義務であり、それ以前の自由募集や官あっせんは、断ったとしても処罰されることはなく、もし戦時徴用が強制連行ならば、現在の世界約70カ国の徴兵制も強制連行となってしまいます。すなわち、これらを強制連行だと記述することは、甚だ妥当性を欠くものと言えるのであります。

 最後の世界大戦の項の締めくくりでは、日本はこのみずから起こした侵略戦争によって悲惨な体験をし、中国、東南アジア、欧米、朝鮮、台湾の人々に大きな被害と深い傷跡を残したなどと述べ、重ねて申し上げますが、当時の世界情勢は度外視で、まるで日本人は永遠の犯罪人であるかのごとき印象を子どもたちに持たせる記述になってしまっております。この結果、学校で歴史を勉強した子どもたちの中には、いつしか卑屈でゆがんだ意識が醸成され、冒頭の現代高校生の意識調査の結果にもつながっているのではないかと考えます。

 歴史には、すべて光と影があります。栄光もあれば、つまずきや転倒もある。そのような中で歴史を学ぶということは、過去の事実について正確に知ると同時に、過去の人がどう考えていたかを学ぶことでもあるのです。私も中学校時代、とりわけ近現代史の授業は非常に重苦しく感じておりましたが、あるとき学校で自分のおじいさんやおばあさんに戦争のことを聞いてくるようにという宿題が出され、戦争のことというと、また悲惨な話になるのかなと思いながら同居していた祖父に話を聞きに行ったところ、意外にもよくぞ聞いてくれたというような笑顔で、終戦当時50歳に近く、運送業を営んでいた祖父は、まるで冒険活劇でも話すように、空襲をくぐり、軍に物資を運んだことなど、日本を守るために頑張ったことを誇らしげに語っておりました。その姿には、教科書や先生の話にはない、戦中戦後を生き抜いた人たちの誇りを感じ、歴史に対する見方が若干変わった記憶があります。

 歴史の見方は、一つではありません。国によって、立場によって、全く違うものに見えるのです。諸外国には諸外国の歴史があるでしょう。しかし、日本には日本の歴史があり、それは自分自身の歴史でもあることを自覚するべきなのであります。その意味で、日本人の心に宿るべき自信や誇り、国や郷土、祖先や両親への愛情をはぐくむ健全な歴史観の教育、歴史を心の栄養剤にできるような教育が今こそ必要なのではないでしょうか。平成17年度は、歴史・公民を含めた中学校の教科用図書採択に向けた作業が予定されております。そこで、この機会に、前回の教科書採択の際の異常な状況についてのおさらいをし、質問に入っていきたいと思います。

 平成8年、日本の子どもたちに自国の歴史と伝統に誇りを持ち、祖先や両親への愛情をはぐくむ教科書が必要との観点から、新しい歴史教科書をつくる動きが生まれました。その後、各界各層の日本をリードする著名人もこの動きに次々と賛同し、日本人の歴史観を立て直す大きな国民運動となっていきました。この新たな歴史観確立に向けた胎動の中で、平成13年の教科書検定に登場し、合格したのが扶桑社版歴史・公民分野の教科書でありました。同教科書は、世界史的視野の中で日本国と日本人の自画像を品格とバランスをもって活写しようと試みる、全く新しい切り口の教科書であったことは御承知のとおりです。

 しかし、この教科書を本当に読んだとは思えないような異議を唱える、ごく一部の偏向的思想の活動家や団体などが、平成13年度の採択の際、全国で猛烈な扶桑社教科書の不採択運動を展開し、社会問題になりました。これについては、平成13年9月の私の一般質問への答弁でも明らかになったように、採択作業が進む中で、武蔵野市の教育委員個々に対しても、手紙やはがき、電話などで直接要望したいなどといった行動があり、ファクスで朝から晩まで、扶桑社の教科書を採択するなと同じ用紙に書き込んで送られてきて、用紙がなくなってしまうという嫌がらせや圧力的行為があったことが報告されました。
 また、7月24日と25日の臨時会と、採択を決める8月1日の定例会当日、教育委員会に対して、扶桑社の教科書を採択するな、会議を公開せよと山本ひとみ議員などが主張し、同議員及びそのグループが3日間とも教育委員会に来て、扶桑社不採択の要望書を入り口で直接教育委員に渡し、自分たちの意見を聞いてほしい、委員会を公開しろと大声を挙げ、扶桑社の教科書採択反対の横断幕を委員会室前に掲示しようとして騒然となったという異様な光景も報告されました。

 その後、平成13年11月に行われた市長と語る会や平成14年度の予算特別委員会の質疑でも、山本議員が8月1日の教育委員会の定例会に入ってきて、教科書採択に移るため、委員会室からの退場を求められたにもかかわらず、会議の場に占拠して出ていかず、教育委員会は会議ができなくなったので、やむなく中断したら、やっと出ていったという異常事態があったことも明らかになりました。このように、全く公平・公正が保たれない環境の中で、前回の採択は行われたのであります。もちろん、採択の手続上は、教育委員会には何ら瑕疵がなかったことは理解しております。ただ、教育委員の方々が持った心理的圧迫感は、相当なものであったのではないかと推察しております。

 これらのことを念頭に、今回は歴史・公民分野の中学校教科書採択の方針などについて、質問を進めてまいりたいと思います。

(1) わが国歴史への愛情等、学習指導要領への準拠をどう考える?

 まず、1点目として、現在、いわゆる白表紙本が各社から提出され、文部科学省による検定作業が進められておりますが、来年4月には検定結果が公表され、各地区で採択事務に入っていくものと理解しております。一部では、検定を通ったのだから、どれを選んでもいいと思っている人もいるようですが、私が先ほどからるる申し上げているように、記述の仕方や教え方によって歴史が全く違うものに見えてしまうということは、御理解いただけたものと思いますし、歴史・公民の分野こそ、日本人の骨格をつくる大事な教科であって、御紹介した高校生の意識調査の結果などからも、放ってはおけない状況に立ち至っていることも御認識いただけたのではないかと思います。
 そのような中、本年8月26日、東京都教育委員会は、みずからが採択権限を持つ新設の中高一貫校用の歴史教科書に扶桑社の教科書を採択しました。これは、平成13年2月に都教委が採択事務の改善に関する通知の中で学習指導要領に示された目標等に即して調査研究した結果、その目標や観点を最もよく踏まえている教科書として選定したものであります。
 これについては、月刊誌ボイス11月号誌上における横山洋吉東京都教育長とジャーナリストの櫻井よし子さんとの対談でも扶桑社教科書選定の理由を説明しており、その中では、特に学習指導要領の目標を踏まえ、本当に読みやすい教科書であること。戦争賛美ではなく、事実についてきちんと書かれていること。神話を神話として教えることは、学習指導要領にそぐうこと。歴史を学ぶとは、過去の事実について、その時代の人たちが何を考えていたかを学ぶことであって、当時のことを現代の人間が批判することではないと書いてある点などを高く評価したことを語っておられました。
 また、都教委の公開された資料では、公民的分野についても人権尊重の理念を正しく理解できるよう、北朝鮮による拉致問題の扱いの有無や扱い方を調査したとして、扶桑社教科書を高く評価していました。そこで、本市での歴史・公民分野の教科書採択でも、学習指導要領に示された、とりわけ我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てるや、人権尊重の意義、自由、権利、責任、義務の関係を広い視野から正しく認識させるという目標や観点を最もよく踏まえているものを選定すべきと考えますが、これについて教育長は今後の方針としてどのようにお考えでしょうか。

(2) 特定教科書への不当圧力の徹底排除を!

 2点目として、平成17年度の教科書採択に際しても、特定教科書に対する抗議行動や妨害運動などが予測されております。前回、お隣の杉並区では、採択の当日、中核派や新左翼系の団体のメンバーらが区役所を取り囲み、赤旗や中国国旗を振り回して教育委員に恐怖心を与えたといった新聞報道がなされていました。前回の本市での複数の市議会議員による抗議行動も、それに似たものを感じますが、いずれにしても採択事務は徹頭徹尾、教育委員の皆さんが不安なく、落ち着いて、公正な目で教科書を選定するための平穏で静ひつな環境が守られなければならないと考えますが、この環境づくりをどのように図っていかれるのかお伺いしたいと存じます。
 また、少しでも採択事務にかかわる関係者や教育委員に対して心理的圧迫を加えるような出来事が起こったら、情報と証拠を収集し、法的手段に訴えることも辞さないという強い姿勢が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

(3) 教科書検定に則らない副読本 各学校での選定基準は?

 3点目として、中学校の歴史の授業で使われている副読本について、お伺いいたします。副読本は、検定に出てくる教科書会社とは全く違う名前の会社が多く出版しており、教科書検定にのっとる必要がないので、記述は無制限、言いかえれば好き勝手に書き放題なものとなっております。
 本市の情報公開制度の開示請求で出されたという一、二、四、六中の副読本に私も目を通してみましたが、例えばH書店のナチスドイツの大虐殺という小項目の解説欄では、日本軍による南京大虐殺、約20万人死亡とともに、現代人に深刻な反省を強いる出来事であるなどと記述して、科学的・実証的論拠が極めて薄いことから、今でも論争が続くこの南京大虐殺なる言葉を推定とも学説ともせず、一点の曇りもなく取り上げ、現代の日本人が反省しなければならない出来事であるとまで言い切ってしまっているのであります。
 そこで、各学校での歴史分野の副読本の選定をどのように行っているのか、基準はどこにあるのか、また今後どうすべきと考えるのか御見解を伺いたいと思います。

(4) 学校でのプリントや試験問題等の保管規定制定を!

 4点目として、本市で行われている授業を教育委員会はきちんと把握しておくことが必要不可欠だと思いますが、知人が行った、この情報公開制度による開示請求では、授業で使用されたプリントや試験問題などを保管していない学校が複数あったとのことで、これでは教室でどんな教育がなされていたのか検証できないと思います。学校で使ったすべての文書は、一定期間保管する義務を課すべきだと考えますが、いかがでしょうか御見解を伺います。
 平成13年11月の市長と語る会では、中町の方が歴史教科書問題に触れ、御自身の大学生の孫と時々、歴史教科書問題でけんかしたこと。おじいちゃん、それは古いよと常に言われていたこと。その年の4月に発行された扶桑社の歴史教科書の市販本を渡したら、孫がいやいや持って帰ったが、その後涙を流して謝ってきたというようなエピソードが語られておりました。それに対して、市長も、その歴史教科書を何回も読んだこと。本市の教科書採択には、日本人としての連続性とか誇りとか、そういうことをきちっと教えるようなバランスのとれた歴史教科書であってほしい。それがどの教科書とは言わないが、政治家としてそういう考え方を持っているとの見解を述べられたとのことでした。まことにもって的確で、高い御見識であると受けとめております。
 来年度、歴史・公民分野の教科書採択作業に携わる方々や教育委員の皆様には、このことも念頭に置きつつ、来年4月に新たに出そろう各社の教科用図書、とりわけ日本人の背骨をつくる歴史・公民分野の内容については、しっかりと調査・検証し、子どもたちが自分の生まれた国に愛情と誇りを持ち、生んでくれた両親、ひいては祖先に感謝と敬意の念を自然と持てるような、そして自分を大切にし、他との違いを認識し、お互いに尊重し、公共心や道徳心、倫理観をはぐくむようなバランスのとれた教科書を勇気を持って採択されることを切に願います。
 以上、私の一般質問とさせていただきます。御答弁のほどよろしくお願いいたします。

【山上美弘教育長】  まず、教科書の選定のことでございますけれども、教科書採択に関しましては、御指摘のように、学習指導要領に示されました歴史・公民分野の目標・内容を踏まえるとともに、武蔵野市教育委員会の方針及び武蔵野市の学校や生徒の実態に即しているものを選定していきたいというふうに考えております。

 次に、特定教科書に対する抗議行動や妨害行動が予想されるということでございますけれども、平成13年度に行われました小・中学校の教科書採択に際しまして、委員会が若干混乱した事実があったというふうに聞いております。このような状況を踏まえまして、教育委員会といたしましては、教科書採択に関する審議に当たっては、教育委員会の公正で自由闊達な論議が保障されるよう、教育委員会の会議の運営について検討してまいりたいというふうに考えております。また、教科書採択に至るまでは、各教員による教科別教科書調査委員会による資料の作成や、教科用図書採択協議会での検討、図書館などでの市民への閲覧とか意見聴取など、さまざまな過程があります。これらの過程においても、関係者への働きかけや圧力などにより、教科書採択の公正さが失われることのないように、今後努めてまいりたいというふうに考えております。

 副読本の選定に関してでございますけれども、これは武蔵野市立学校の管理運営に関する規則第20条により実施し、教育委員会へ届けることになっています。この20条には何て書いてあるかというと、選定の要件としまして、学校が編成した教育課程に準拠し、1つは、内容が正確・中立であること、2番目は、学習進度に即応していること、3番目は、表現が正確・適正であることということがありまして、今後ともこの20条の内容を踏まえまして適正に副読本が選定されるように学校に働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 それから、4番目の学校で使用しているプリントとかテスト、これを一定保管するかということでございますけれども、御存じのように教育課程の管理監督、これは校長の職務でございます。校長は、週案等を通して事前に確認しておりますけれども、授業で使用しましたプリントとかテスト問題について、武蔵野市の管理運営規則にはいつまで保管するというような規定がありませんので、御指摘の点は今後、検討課題として受けとめてまいりたいと思います。

【島崎義司】  御答弁ありがとうございました。非常に簡潔過ぎて、ちょっと物足りない感じがしているんですけれども。再質問いたします。平成13年9月の私の一般質問の際に、採択要綱に基づいて設置された教科別調査委員会というのがあるんですが、そこでは、その設置要領の第4条で、学習指導要領の趣旨等を最もよく踏まえているとの観点から、調査研究の上、資料を付して採択協議会に報告するとしておりまして、我が国の歴史に対する理解と愛情を深められるような配慮がなされているかなどの調査観点を挙げておりましたけれども、調査委員会から上がってきた報告では、それまで使われていた日書や、新たな、前回採択した清水書院については、この歴史への愛情に関しての報告では、庶民の生活や文化を多く取り上げているという著しく指示した観点したとは違う報告が上がっていることは、前回の13年の私の一般質問への教育長の答弁でありました。これについては、私はそのとき、大変いかがなものかなと思いました。
 その後、他の調査観点の指示項目も教育委員会に行きまして拝見させていただきましたけれども、指示項目はそれぞれよいとしても、そこに学習指導要領の目標の4によります歴史的事象を多角的に考察し、公正に判断する能力を育てるということが、基礎教材であるという観点指示がないために、指示項目が記述されているかどうかや、ページ数をただ報告しているにすぎないものもありました。この歴史的事象を多角的に考察し、公正に判断する能力を育てるという観点で、各調査観点指示項目、とりわけ近現代史の全分野について重視すべきことを今度の調査委員会への指示項目ではつけ加えるべきと考えますが、この点について教育長の御見解を再質問としてお伺いしたいと思います。

 2点目として、前回、そのようなことが若干あったみたいな話がありましたけれども、これは若干どころじゃないですね。ほとんど問題行動と言っても差し支えないような、ひどい状況でありました。教育委員会へのこのような威圧行為、心理的圧迫行為対策については、事前に前回の出来事を検証して、それぞれ対策を講じていくべきだと考えております。例えば、教育委員会の皆様と事前にしっかりと協議して、これは協議と言っても対策の協議ですから、公開する必要はないと思います。懇談という形で教育委員の皆さんと協議して、例えば電話の録音とか、威圧行動などがあった場合には、カメラでしっかりと撮っておくとか、ファクスや手紙、はがきの保存、こういったこともしっかりとしておくべきである。そして、いかにも教育委員会に対する心理的圧迫が、これは強いんではないかとなった場合には、きちんと法的対処も含めてしていくべきだと思っておりますが、いかがでしょうか。

 次に、私の質問の3点目でございますが、今の教育長のお話を聞いていると、適正に行われているんだけれども、今後もしっかりとやっていきたい、今後はよりしっかりとやっていきたいということだと思うんですが、その言葉はぜひ信じたいと思っているんですけれども、やはり今、使っている、この副読本については、大変問題がある記述があちこちにあり過ぎまして、指摘すると長くなってしまいますので、特徴的なところだけ言いますと、また私の質問と関連するところだけ申し上げますと、例えば強制連行にしても、これも余り公式だとは思えないような本から引用して、何か人間狩りをしたようなことを記載してしまっております。なお、この強制連行の項では、データとして1939年から45年の間に日本に強制連行されたというふうに書かれておりますけれども、私が先ほど申し上げましたように、これはそれぞれ徴用に至るまでには、さまざまな動員の形式があったもので、しかもそれについては、法的強制力を持つものではなかった、こういうこともあるにもかかわらず、こういった形で1939年から45年までのものをすべて強制連行だと、子どもたちの意識に植えつける記述になっている問題記述もあるわけであります。
 また、日本国憲法についても、主権について、天皇主権とか書いてあって、著しく誤解を受けるような、これは統治権と主権を混同するような記述をしている副読本になっておりまして、ここの部分については、現在の教科書についてもそのような記述がされているわけであります。挙げ出したら、もう切りがないわけでありますけれども、こういった問題の多い副読本を使用しているということが問題でありますので、ぜひとも善処いただきたいと思いますが、教育長の御所見はいかがでしょうか。

【山上美弘教育長】  先ほどの調査項目でございますけれども、これはちょっと抽象的なことだけではきちっと調べられないということもあるでしょうから、例えば歴史に関して言えば、歴史上の人物を取り上げている箇所とか、現在に伝わる文化遺産を取り上げている箇所とか、国際関係、文化交流を取り上げている箇所とか、そういうことだけじゃなくて、もう少し具体的な中身にしていければというふうに考えています。

 それから、もう1つですけれども、いろいろと妨害行為があったと。これについて、来年度はもう少しきちっとした対応が必要じゃないかと。これは、教育委員会について、今の意見も参考に検討してまいりたいというふうに考えております。

 それから、副読本につきましては、管理運営規則の20条にありますけれども、どうもそれがきちっと運営されていないんじゃないかという御指摘だと思いますので、その点につきましてはさらに適正に運用されるように学校を指導してまいりたいというふうに考えております。

【島崎義司】  ただいまの教育長の御答弁で納得させていただきたいと思いますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律でも、学校が出す副読本やプリントについては、これはそのものずばりを言っているわけではないですけれども、この法律の第23条で、教育委員会は、次に掲げるものを管理し、及び執行するということの中で、教科書その他の教材の取扱いに関すること、これをしっかり管理することを求めておりますので、ぜひそのことをしっかりと念頭に置いて、来年度の教科書採択がきちんとした形で進むことを要望いたします。

 

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