議会報告
議会報告議会情報市政速報リンクご意見箱
討論

 

平成14年 3月28日 第1回定例会本会議より

「平成14年度予算」への賛成討論

島崎義司

 自由民主クラブを代表して、平成14年度一般会計、4特別会計、1企業会計に対し、石井一徳 予算特別委員長の報告に「賛成」の立場から討論をいたします。

 平成14年度は、出口の全く見えない長期不況と、近年の産業・社会構造の変化、金融の不安定化などにより、ごく一部を除いた企業の業績は悪化、倒産も続出し、中小商工業者を取り巻く経営環境もさらに深刻化して、日本の完全失業率は過去最悪という状態にあります。
 また、それに追い討ちをかけるかのように、昨年9月10日には、千葉県で日本初のBSE感染牛が発見され、翌9月11日には、米国で世界貿易センタービルを攻撃・崩壊させた“同時多発テロ”が発生、それに端を発して世界経済の減速が始まるという、過去に類例を見ない厳しい経済・社会環境の中でのスタートの年となりました。

 本市においても、これらの厳しい環境と無縁ではなく、市税収入の大幅減も見込まれており、その意味では、平成14年度予算は、今後も徹底した内部努力を図りつつ、従来からの政策に対しても、見直すべきは見直して、新しい時代に求められる“市民ニーズ”に的確に応えながら、施策を展開していかなくてはならない、大変重要な予算編成であるといえます。

 私たち自由民主クラブは、その認識の上に立って、今回の予算審査を行ってまいりました。以下、予算執行に当たり、注意していただきたい点、さらに推進していただきたい事項など、意見を付して、以下、「賛成」の論拠を申し述べてまいります。

 まず、当該年度の予算規模は、市税収入が前年度より約2億円マイナスとなりながらも、恒久的減税の一部を補填する地方特例交付金の増加や繰入金などにより、前年度比約9億円増、1.7%アップの予算となっております。
予算増の主な要因としては、生活保護費や児童手当等の扶助費、国民健康保険事業会計への繰出金、庁内のIT化、ごみ収集経費、JR中央線連続立体交差事業、都市基盤の整備など、市民生活の向上には欠かせない施策ばかりです。

 しかし一方では、この不況の真っ只中における予算執行ということについて、市民の厳しい目が向けられていることも十分に認識しなければなりません。その意味では、当該年度から始まる職員の再任用制度についても、正規職員の職務遂行の前提として、「まず再任用ありき」ということにならないよう、「足りざるもの」「そのほうが効率的であるもの」について、再任用職員に担ってもらうという姿勢で制度を実施して頂く事をお願いすると同時に、市はさらに効率・効果的な市政運営を心がけ、施策の遂行にあたって頂きたいと思います。

 歳入についてですが、今回、東京都が打ち出した23区での非住宅地の固定資産税20%減免措置は、14年度だけとはいえ、260億円の原資を必要とするものであり、つまりは260億円分、都全体で受けられるはずの都民サービスを抑えるということになるわけです。しかも東京都は、すでに平成13年度から15年度まで、120㎡以下の住居に対する固定資産税について、国の施策である2分の1減免に上乗せする形で、都独自に、23区については残りの2分の1も減免をしており、これも結果的には、原資を都全体のサービスの抑制で補っているともいえます。
 また、平成12年度の地方分権一括法の施行に伴い、各種事務や事業が「権限委譲」という美名のもと、都から市にどんどん降りてきておりますが、今回の質疑だけでも「身障者援護事業の“用具給付費”」、「精神障害者援護事業の“相談業務人件費”」、「児童手当支給事業の“児童扶養手当支給”」などなど、財源を伴わない事業の委譲は着実につづき、地方交付税不交付団体である本市財政には負担を強いております。
 市長が東京都市長会などで、国税・地方税の税配分に対して声をあげている事は承知しておりますが、更に強力に市長会で是正を求めて頂くとともに、あらゆる機会を捉えて訴えて頂き、税配分の適正化、財源確保のご努力を頂くことを強く要望致します。

 つぎに、個別施策について申し上げます。
 平成14年度の市政における最大の特徴は、小・中学校の完全週5日制が実施されることであります。
 これには、現場教師の週休2日という労働条件の側面もあるとは思いますが、この制度の大原則は、家庭や地域社会で過ごす時間を大切にし、社会体験や自然体験などの様々な活動を経験させて、「自ら学び自ら考える力」を養う、たくましく生きるための健康や体力など「生きる力」を育むというものです。
その意味では、本市でこれまで検討・準備されてきた「土曜学校」「土曜教室開放」「(仮称)地域子ども館」など、他市と比較しても極めて高いレベルの事業を取り揃えて頂いたことを評価いたします。
 ただ、学校週5日制への移行に当たって、学童クラブなどで開所時間も含めて過渡的措置が必要であることも事実で、その辺の対応はしっかりと実施していただきつつ、ゆくゆくは学校週5日制の本来の趣旨をよく踏まえて、働く親も安心できる態勢をととのえたうえで、土曜日は全児童対応の事業へと統合していくべきであろうと考えますので、この点も研究をお願いいたします。
 また、授業時間数の大幅削減により、学力の低下も懸念されているところでありますので、生徒の学力に関する実情の把握に努めていただき、学力向上が必要と判断したときには、すみやかに対応できるよう、精密・迅速なご検討をお願いしておきます。

 つぎに、子ども施策についてですが、「0123はらっぱ」も開設されて約1年が経ちました。境地区への設置については、市長は委員会で「もう一息ついてから考える」仰っていましたが、常識的にいってもう十分一息ついたと、私たちの会派は判断いたしておりますので、早急に検討への準備に取り掛かって頂きたいと思います。

 つぎに、市民生活の安全確保についてです。昨年の池田小学校事件以来、本市でも公立幼稚園・小・中学校・保育園など、的確な安全対策を講じていただいていることを評価しております。今後は、市民全般の安全対策にも配慮をいただき、所管外ではありましょうが、私立の幼稚園などの安全対策にも気を配っていただきたいと思います。また、市内でピッキング事件が多発し、昨年、私の住むマンションの同階の一軒置いて隣でも、被害が発生しましたが、全国では強盗傷害事件に発展するケースも多数報道されております。今回の質疑では、ピッキング被害は減少している旨のご報告がありましたが、ここ数年の被害が異常に多すぎたということでもあり、多少減ったといっても安心できる状況ではありません。市民への注意喚起について関係諸機関と図って、効果的な対応をお願いいたします。

 つぎに、まちづくりについてです。JR中央線連続立体交差化事業の仮線工事も本格的に始まり、おかげさまで武蔵境仮駅舎にはエレベーター・エスカレーターが計4ヶ所設置されることになり、バリアフリー化が一層進みました。市長はじめ関係職員のご努力に御礼を申し上げます。
 今後は、私たちも地元で工事の進捗などについてよく聞かれるところでもあり、市民に対してわかりやすい工事行程の情報提供など、適宜・適切にしていって頂くようお願いいたします。
 また、吉祥寺については、このたび吉祥寺まちづくり基金も設置され、新たな時代に対応すべく、吉祥寺のグランドデザインを構築していくことが明記されました。立川や新宿など周辺商業地域が急速に発展している中で、健全な都市間競争への対応、そのための街の整備を展開していくことは、生活・商業都市「武蔵野市」としては、必要不可欠な要件でもあります。まちに責任を持つ方々とのしっかりとした連携を期待しております。

 つぎに「ムーバス」についてです。3月23日には、JR三鷹駅北口発着の4号路線も開設され、一応、3駅を拠点に運行されているわけですが、武蔵境の北口については、 福祉バスたる「ムーバス」は、いまだ空白地域のままです。あらゆる運行方法をご検討の上、その早期実施を強く要望いたします。

 つぎに、商店街の活性化対策についてです。
 まず、中心市街地活性化対策については、昨年、武蔵境商業関係者会議の報告書が出され、街のトータルコーディネイトの重要性がうたわれました。また、路線商業については、同じく昨年、路線商業活性化対策委員会による報告書が出され、その中に提言されたコミュニティースタジオは、境南町の富士見通りに実現することになりましたが、そのほかにもこの報告書には極めて具体的な取組みの例が数種類示されております。
 商業者は一日一日が勝負でもあります。その辺の気持ちを行政はしっかりと受け止めていただいて、地域コミュニティーの核でもある武蔵野市の商業振興に真剣に取り組んで頂くと同時に、先に出された両報告書の更なる具体化に向けて、ご努力頂くことを切にお願いいたします。
 また、商業に関連して吉祥寺の違法駐車について申し上げておきます。商業者にとって年末は一年間でもっとも大事な、商売上の勝負のときであります。その大事な時期に吉祥寺では違法駐車の車両がまちにあふれ、路線商業に多大な影響を与えております。本市では平成2年10月、全国に先駆けて「違法駐車の防止に関する条例」を施行し、当時は全国からの視察が引きもきらず続いたと聞いております。しかしながら近年は、武蔵野市を参考にした他市のほうがきめ細かに対応している例も聞いており、本家本元の武蔵野市も現状に即した対応が求められております。予算質疑でも要望しましたが、いま一度会派として、早急なるご検討を強く要求しておきます。

 その他にも、本予算では、廃棄物対策の新たな展開、高齢者福祉のサービス評価への取り組み、大野田小学校の建て替えと公共建物の耐震調査の実施、市立図書館のサービス向上、農水省跡地活用への積極的な取り組み、各種都市計画道路と武蔵境北口区画街路の整備推進、桜堤団地の建て替えの推進、行政組織の改変による簡素化と職員の更なる定数削減への取り組みなどなど、特徴的なものだけを取り上げても、昨今の社会環境から、本市においても財政状況が決してよいとは言えない中、市民生活向上のための創意工夫がなされたことを高く評価したいと思います。

 さてここで、討論をしめくくる前に、議会の良識と名誉のためにも、ひとこと申し上げておきます。
 それは、本予算の質疑の中で明らかになったことでありますが、この予算特別委員会を目前に控えた3月16日、「青少年指導者懇談会」の席上における、空手道子どもクラブの代表者代理として出席した露木議員の言動についてです。
 ことの概略は、14年度の「借上げバス補助」について、これまで20万円だった無償利用限度額を、13年度の平均借上げバス使用金額である12万円に引き下げるということを担当課長などが説明したことに関して、露木議員は、「公職にあるので発言を控えようと思っていたが看過できない」と、前置きした上で、「議会でそれには手をつけるべきでないと発言してきたのに、このような案を出すのは心外だ」、「青少年団体の味方なら課長は見直し案に断固反対すべきだ」、「市は、金が余って、吉祥寺まちづくりには10億も積み立て、成果の見えないハバロフスク事業にも金をかけるのに、こういうところを削減するのはいかがなものか」などなど、議員の立場であることも語りつつ、市民の面前で職員を厳しく叱責したと聞き及びました。
 これは、団体代表としての出席とはいえ、議員の職を本分とするものとしては、きわめて不適切な言動であったといわざるを得ません。議会の良識と名誉のためにも、露木議員には猛省を促しておきたいと思います。
 ただし、わが会派は、市のおこなう青少年団体に対する減額措置に、全面的に納得しているわけではないことも付け加えておきます。青少年団体に対しては、その他の面でのご配慮を頂いていることも承知しておりますが、市政が豊かな市民活動に支えられていることを十分認識していただき、様々な面でお心配りをしていただきますよう宜しくお願い致します。

 ともあれ、今年も、どこに出しても誇れる予算が編成されたことを高く評価し、最後に、本予算作成に当たった、担当職員の方々の多大な御労苦に、会派を代表して、心から「お疲れ様でした」と申し上げ、平成14年度一般会計、4特別会計、1企業会計予算に対する、石井一徳 予算特別委員長の「原案可決」の報告への、賛成討論とさせていただきます。

 

もどる

 

一般質問・代表質問] [基本構想審査特別委員会] [予算・決算特別委員会
討 論] [視察報告] [PDFかわら版] [トップへ