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討論

 

平成16年 3月26日 第1回定例会本会議より

「平成16年度予算」への賛成討論

島崎義司

 自由民主クラブを代表して、平成16年度一般会計、4特別会計及び1企業会計予算に対し、井口良美予算特別委員長からの報告に賛成の立場から討論いたします。

 さきに内閣府が発表した平成15年10-12月期の実質GDP(国内総生産)は、前期比1.7%増、年率換算では7%という、13年半ぶりの高い成長率を示しました。民間企業の設備投資や輸出などの各種指標からは、大手企業の業績回復の兆しが確かに見え始めましたが、先行きはいまだ不透明とも言われております。

 一方、自治体にとって最も身近な地域コミュニティの核でもある路線商店街は、その機能低下や空洞化が叫ばれ、同時にそれを構成する中小零細企業の経営状況については、民間調査会社の平成15年の集計では、負債1,000万円以上の企業倒産は1万6,255件、バブル崩壊以降、件数、負債総額ともに最高値を記録した平成13年のピークからは若干下降傾向にはあるものの、依然として高い数値を示しており、社会全体としてはいまだ厳しい経済状況に変わりはないというのが実感であります。

 平成16年度の本市の財政は、国の三位一体改革による国庫補助・負担金の削減や税制改正、東京都の第2次財政再建推進プランによる施策の見直しなどの影響も強く受けて、市税収入の大幅減が見込まれるという厳しい環境となりました。

 これら行政を取り巻く諸情勢を勘案すれば、1,000万円プレーヤーと言われる市の正規職員が行うべき仕事と、嘱託や民間委託でもサービスの維持・向上が図れる業務をさらに精査して、内部改革を一層進めていくことが肝要で、行政サービスのあり方の構造改革と、それに対する対価のバランスも聖域なく見直す受益と負担の原則の明確化が今、求められているものと考えます。

 本年は、武蔵野市の今後10年を計画する第四期基本構想・長期計画策定の年であり、その意味では、平成16年度予算は新たな時代に求められる市民ニーズに的確にこたえる施策を展開するための、最小の経費で最大の行政効果を発揮する土台づくりの予算とも言えます。そのような中で、平成16年度も引き続きキャップ制が導入され、これに対して各職一丸となって内部努力に努め、高まる市民要望にこたえようと創意工夫したことを今回も強く感じました。

 私たち自由民主クラブは、その認識の上に立って今回の予算審査を行ってまいりました。予算執行に当たり、注意していただきたい点、さらに推進していただきたい事項など、意見を付して、以下、平成16年度予算への賛成の論拠を述べてまいります。

 まず、平成16年度の重点課題の中から、市民の安全対策と防災施策の充実についてですが、全国に先駆けて一昨年6月に本市議会で可決し、同10月から施行された、いわゆる生活安全条例、つきまとい勧誘防止条例は、本来、警察だけの仕事と思われていた治安や防犯の新たな取り組みの手法として、東京都を含めた近隣自治体や全国自治体にも強い影響を与えました。そのような中、本市の具体的な取り組みであり、高い効果を発揮しているホワイトイーグルのパトロール時間の延長やブルーキャップの増員、指導エリアの拡大など、市民要望にかなう取り組みがなされました。
 ことしは、さらに子どもの安全確保の視点で、自転車等も活用したきめ細かい対応の実施方針も明らかにされ、地域の父兄にとっては心強い限りであります。早期の取り組みを要望したいと思います。

 天災は忘れたころにやってくるとは、昔から言い習わされた言葉でありますが、阪神・淡路大震災から9年が経過して、各種アンケートなどからも、防災に対する意識は薄れがちになっております。そのような中、今回、市役所西棟への防災センター(仮称)建設に向けた設計予算が計上され、総務委員会も含めた議論の中で、市民は耐震性に問題のある住宅に住んでおり、市役所の耐震補強や防災センター設置よりも、個人住宅の耐震対策を優先せよなどといったような質問が出ていましたが、これなどは市役所が市民益に資するための施設であるということを全く理解していない、木を見て森を見ずの典型的な議論で、防災についても、まずセンター機能がしっかりしていれば防災機能も適切に発揮でき、結果的に多くの市民の生命と財産を守るということになるという発想が必要です。その意味では、防災に関するハード、ソフト両面での充実が急がれており、これに的確に対処していることを評価いたします。

 次に、行政の高度情報化についてですが、電子申請や電子入札システムなど、新たな時代への着実な対応とともに、住民基本台帳ネットワークシステムよりも詳細な家族情報が蓄積されている庁内住民情報システムにおけるセキュリティーシステムの点検及び評価のための外部監査の実施も、極めて適切な対応と言えます。
 なお、電子申請や電子入札は、政府がこれまで進めてきたIT戦略をさらに加速させるために、昨年7月に決定したe-JapanIIに対応するもので、どこやらの議員が個人的にわけもわからず電子入札、電子入札と騒いでいたから取り組まれたという性質のものでは全くありませんので、念のため申し添えておきます。それはともかく、今後は、市内業者へのシステムの説明、運用に当たっての指導・助言などで的確に対応し、市内業者の保護・育成にも配慮していただくよう要望しておきたいと思います。

 次に、第三期長期計画第二次調整計画に基づいた平成16年度の施策の中から、まず公立保育園改革への取り組みについてですが、今回の公立保育園改革は、公立保育園と民間保育園との間に生じている、主に人件費の違いから来る児童1人当たりに係る1.6倍という経費の格差を是正するためのもので、私たちは、削減した経費をその他の子育て施策の拡充に充てることができるよう、公立保育園の民間委託化も視野に入れて改革に着手すべしと、年来から主張してまいりましたが、方向性としてはこれと合致するものと受けとめております。
 当面、市では、3カ年という年限を設けて、とりあえずは保育士や調理員などを嘱託化していくという、極めて慎重な対応をとることになりましたが、公立保育園等を利用しない75%以上という圧倒的多数の子育て世帯と保育園利用世帯との公費支出の格差是正・適正化は、より公平な市民サービスと子育て支援向上のためにも絶対に必要な改革だと考えます。受益と負担の原則に基づいた保育料の妥当性の検証と改定も含めて、今後の取り組みを注目していきたいと思います。

 次に、近年、最も社会問題化している児童虐待防止対策については、子育てSOS支援センターが2月から先行的に始まっておりますが、今後の本格的な行政機関や医療、子育て施設及び団体等との連携をとるための総合的な支援ネットワークの構築によって、より実効的な取り組みになることが期待されます。子育てに関連して、児童虐待の遠因とも言われる家族機能の低下防止対策として、市内各所で、あるいは姉妹・友好都市等で、ことしも親子をテーマにしたさまざまな取り組みがなされることも高く評価したいと思います。

 まちづくりについては、JR中央線高架事業とともに進む農水省食糧倉庫跡地への新公共施設の建設基本計画策定に関する基本的な考え方の妥当性と、まちづくりに向けた各種整備事業の順調な取り組みを評価します。この新公共施設は、南北一体型のまちづくりと来街者の回遊性創出の拠点ともなることが期待されるだけに、設計者のイメージを生かしつつ、これまでの議会や検討委員会で収れんされてきた内容やスペースが建物に反映されるよう、設計者とともに建設基本計画の検討を進めていっていただきたいと思います。

 交通不便地域へのムーバス新規路線の検討開始についても、大いに評価したいと思います。今や、武蔵野発全国行き施策の代名詞ともなっているムーバスの発着がない駅前広場や、見かけることすらかなわない地域の住民は、寂しい限りであります。熟考の上、路線の早期開設をお願いいたします。
 三鷹駅北口地区については、既に都市計画は終わっているとのお話もありますが、市民に求められているのはまちづくりです。いろいろと難しい問題もあろうかとは思いますが、積極的な取り組みを要望しておきたいと思います。
 本市の豊かな市政と持続可能な発展の原動力とも言える吉祥寺の商業並びに都市観光への取り組みや、公衆環境の改善、吉祥寺のグランドデザイン策定への着手なども評価できます。

 市内全般では、過密都市の中で市民に潤いと安らぎを提供する緑化の推進、各地区公園の拡充や水辺環境の整備、地域においては小学校へのビオトープ整備など、水と緑のまちづくりもさらに推進されることになりました。
 そのほかの事業についても、福祉施策では、昨年3月に策定された武蔵野市高齢者保健福祉計画に基づき、要介護状態の予防と住みなれた地域での自立生活支援のための6館目の在宅介護支援センターの実施設計等への着手によって、1中学校区1施設の目標も達成され、公共施設及び駅等のバリアフリー化の推進など、長期計画にのっとった着実な取り組みが示されました。
 また、学校週5日制実施による子どもの学力への不安に対応する学力向上のための調査事業の実施など、特色ある施策にも積極的に取り組み、その多くが極めて有効なものと認められます。

 本市の経営については、いまだ地域経済が極めて厳しい環境に置かれ、中小商工業者も引き続き身を削る努力でこの難局を乗り切ろうと頑張っている中で、市役所も内部改革の努力を怠ることは許されません。その意味で、これまでの職員定数適正化の着実な実施とともに、市が新たに職員数112名削減3カ年計画を策定したことは、まことに時宜にかなっており、評価できます。
 行政が行うべき仕事と民間委託や嘱託で十分対応できるものの仕分けを今後さらに一層明確にし、行政の効率化に邁進していっていただきたいと思います。

 最後に、施政方針の冒頭でも取り上げられましたが、政府がイラク復興支援のために自衛隊を派遣したことについての市長の的確な世界情勢への現状認識を評価したいと思います。
 今回の予算特別委員会の中でも、イラク問題についての質疑が交わされ、そのとき市長は、先般の国連のアナン事務総長来日時の国会演説、「イラク戦争前にどんな意見を有しようと、平和なイラクが地域と国際社会に適切な地位を再び占めることが、だれにとっても共通の利益になる。日本は、安保理決議の要請にこたえ、イラクでの困難な挑戦に率先して向かい合い、称賛されるべき連帯姿勢を示された 」との言葉の一部を引用して、この認識と一緒であると明言されたのは、極めて妥当、常識的な認識であると考えます。

 なお、このイラク問題に関連して、予算特別委員会が終了した次の日、見過ごせない動きがあったので注意を喚起しておきたいと思います。それは、3月23日の新聞朝刊の折り込みチラシとして、東京都教職員組合、いわゆる都教組の北多摩支部の呼びかけで、武蔵野市、三鷹市の公立小・中学校教職員241名の氏名入りで配布された、自衛隊のイラク派兵に私たちは反対です。私たち教職員は、教え子を戦場に送りませんという、公務員の政治的中立性を定めた地方公務員法や教育基本法等の趣旨を著しく逸脱する、極めて偏向した立場からの意見広告についてです。
 もちろん、教職員が内面において主義主張を持っていることは自由でありますが、公立学校の教職員という、子どもやその親にとっては、ある意味優越的な立場を悪用して、ここまであからさまに偏向と事実誤認を押しつける意見を表明し、心身未発達な子どもたちやその親にも影響を与えようとする、この行為は、 「教育を利用し、特定の政党その他の政治的団体の政治的勢力の伸長又は減退に資する目的をもって、学校教育法に規定する学校の職員を主たる構成員とする団体の組織又は活動を利用し、義務教育諸学校の児童又は生徒に対して、特定の政党を支持させ、又はこれに反対させる教育を行うことを教唆し、又は先導してはならない 」とする、『義務教育諸学校における教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法』の第3条に違反する違法政治活動の疑いすらあります。
 いずれにせよ、このような教職員に子どもたちが教育されているかと思うと、背筋の寒くなる思いがいたします。このチラシを市長や教育委員会の皆さんは既にお持ちであるとは思いますけれども、念のため後でお届けしておきますので、氏名を1名残らずチェックして、教育の政治的中立性という法的な解釈をしっかりと確認した上で対応し、同時に授業などで偏向思想の押しつけ教育が行われないよう、しっかりと監督・指導していただくことを強く要望いたします。

 以上、若干の意見を述べさせていただきましたが、いずれにしても、平成16年度予算は新たな時代のさまざまな行政課題に着実にこたえ得るものと判断し、引き続き市民の目線で丁寧かつ効率的な行政運営を心がけていただくよう要望して、最後に本予算作成に当たった担当職員の方々の多大な御苦労に会派を代表して心から御慰労を申し上げ、平成16年度一般会計、4特別会計、1企業会計予算に対する賛成討論とさせていただきます。お疲れさまでした。

(「議事進行」と呼ぶ者あり)

◯9 番(本間まさよ君)  ただいま自由民主クラブの島崎議員が予算の討論の発言の最後に、武蔵野と三鷹の教職員たちが配布したチラシについて発言がございました。このことについて、事実と反する発言がありましたので、撤回を求めたいというように思っておりますが、議長の方で取り計らいをお願いしたいと思います。
 この発言は、自衛隊のイラク派兵に私たちは反対ですという武蔵野市と三鷹市の公立小・中学校教職員の有志の方が出されたチラシでありまして、その新聞折り込みをされたチラシですが、制限されている政治行為というのは、政治的目的による政治的行為でなければならないわけです。その具体的な内容というのは、人事院の規則14の7に定められておりまして、この通達に当てはめれば、今回の内容というのは、日本国憲法に定められた民主政治の根本原則を偏向しようとするものではなく、単に特定の法に反対するというものにすぎません。人事院の規則14の7に定義されています政治的目的には全く当たっておりませんので、事実とは反する発言ですので、議長におきまして事実をきちっと調べていただいて、きちっとした対応をしていただきたいと思います。

◯議 長(田中節男君)  ただいまの議事進行に関しましては、後刻調査いたしますが、本間議員もその出したチラシの主管というか、あれじゃないでしょうから、またそこの団体等からも何かアクションもあろうかと思います。いずれにいたしましても、後刻調査の上、処置することにいたします。

(「議事進行」と呼ぶ者あり)

◯15番(山本ひとみ君)  ただいま予算の討論の最終でおっしゃいました島崎議員の発言に関してですけれども、島崎議員の見解をここで問いただして、その結果によっては、私としてもこの場で見解を求めなければ、何をおっしゃりたいのかわからないところがありましたので、はっきりさせていただきたいと。そうでなければ、この場で削除というのを決めていただかないと、誤った議論が通ってしまうことになりかねません。
 それは、憲法の中では、第21条で集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密ということがあります。また、第20条では、信教の自由や国の宗教活動の禁止もあります。こういうところからして、教職員であるということだけで、特定の見解をチラシで流布するということに関して、教職員という地位を利用して見解を強要するということには全く当たらないと思いますけれども、先ほどの発言はそれが違法な行為であるというふうに言明されました。違法であるという根拠に関しては示されないままの発言ですので、これを見過ごすということは、法律違反であるかないかという重大問題に対して間違ったことを残すということになりますので、この場で本人からの釈明を求めたいと私は思います。

◯議 長(田中節男君)  山本議員に申し上げます。先ほど私から申し上げましたように、後刻議事録を精査の上、処置することにいたします。
 お諮りいたします。これにて討論を終局し、採決に入りたいと思いますが、これに異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

 なお、共産党、市民の党から議事進行がかかった、討論の中の東京都教職員組合北多摩支部所属の武蔵野市・三鷹市の公立小・中学校教職員がフルネームで氏名を連ねた「自衛隊のイラク派兵に反対するチラシ」に対する私の発言『教育の政治的中立の確保に関する臨時措置法の第3条に違反する違法政治活動の疑いすらあります。』という部分ついては、 当然の事ながら私の発言の正当性が認められたため、議事録からの削除などは一切ありませんでしたので、念のため、ご報告しておきます。
 それどころかその後、この教職員組合による問題行動は、都議会などでも取り上げられて、このような教職員組合の政治的中立性を著しく欠いた行為は、公立学校の信頼性を傷つけるとんでもないものだということで、大議論となっていることもあわせてご報告しておきます。

 

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